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2016年9月10日放送 「メロン」

今回注目する食材は、静岡県袋井市産のマスクメロン。中でも、幻の最高等級『富士』のおいしさの秘密を求めて、パティシエの博啓氏と真琴つばささんが現地を訪れる。

2人が訪ねたのは、メロン作りの“匠”、井口克彦(60歳)さん。メロンの本場・袋井でも一目置かれる名人で、妻のとよ子さん(58歳)、息子の貴彦さん(35歳)と共に毎年、およそ1万2000個のマスクメロンを作っている。井口さん一家は、ビニールハウスではなく、1棟1千万円もする“ガラス温室”を採用。ガラスはビニールに比べて日光の透過率が高く、日照時間が短い冬でもしっかりメロンに日が当たるからだという。
マスクメロンは、通常、『富士』『山』、『白』『雪』『キズ』にランク分けされ、なんと網目の出来栄えで価格が左右されるという。いったいマスクメロンの表面の網目は何なのか…!?
そして網目の美しいメロンと網目にバラつきがあるメロンでは味の違いがあるのだろうか…!?
そこで、2人は1玉5000円前後とされる『白』級と、1玉約3万円もする希少な『富士』を食べ比べ!
氏もこれまで口にしたことがなかったという『富士』の味わいは…!?
さらに番組では、等級別にどれほどおいしさに差があるのか、静岡県の農林技術研究所に『富士』を持ち込んで調査することに。いったい、その結果は…!?
そして、井口さんの作ったマスクメロンのおいしい理由も徹底調査!
その秘密は“水”にあるとわかるが…!?
そんな井口さんのこだわりに感動した氏が、最高級マスクメロンを使ったスイーツ作りに挑戦!
『メロンダイナマイト』と名づけたその絶品スイーツは、どんな一皿なのか…!?
また、氏は東京・自由が丘にある自身の店『モンサンクレール』で、香り高いマスクメロンを使った、最新スイーツも作り出す。そのスイーツに込めた、
氏ならではの“仕掛け”とは…!?
- 今回のシェフ・レポーター
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真琴つばさ(歌手・女優)
博啓(パティシエ)
- 地元の匠
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井口克彦さん
井口とよ子さん
井口貴彦さん
(メロン生産者)
- 地元の店
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「フィオレンティーナ」
静岡県袋井市久能2871-1
TEL:0538-44-1117
- 今回登場した料理
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フィオレンティーナ 内山シェフ
「ココナッツ風味のビアンコマンジャーレ クラウンメロンのソース」博啓シェフ
「メロンダイナマイト」博啓シェフ
「メロンロール」
『メロン』
- メロンの網目の秘密とは!?
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もともと皮はツルツルなんですが…
果肉が成長すると皮を破って、ひび割れができます。
すると、ひび割れのキズを治す分泌液が出てきて、
それが固まって、ひび割れをふさぎます。これが網目の正体。
網目が細かくキレイなものが高級品とされるのは、
均等に大きく育ったあかし。質のいい証拠だからなんです。
匠がこだわる水やり。メロンの苗を植えて1週間たつと
水を与えず、根がしっかり張るのを待ちます。
花が咲いたころには水をたくさん与え…
卵くらいの大きさになったら一旦水をあげず、
網目ができ始めたら、再び水を与えます。
ここで水を与えすぎてしまうと割れ目が大きくなりすぎて
太い網目になってしまうからです。
全体に網目が広がり果実が大きくなったら…
再び水をあげず、風味豊かで滑らかな肉質になるようにします。
美しい網目は、しっかりと根を張らせ、
水を適切にコントロールした証拠なんです。 - 最高級メロン“富士”のおいしさを科学的に検証すると!?
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最高級のマスクメロン「富士」と、2番目に高級な「山」は
どれほどおいしさが違うのか?
専門家に分析してもらうと、驚きの結果がでました。糖度はどの部分を測っても、富士の方が糖度が高いのです。
また、食感は、富士の繊維がきめ細かく均一に柔らかいため、
滑らかな舌触りを与えていることも分かりました。