ところで、研修をやってて、みんなのストレス解消法はなんだった?

   
 異業種交流会というものなんだけど、俗っぽくいうとコンパね! それが僕の活力になってたね。・・でも、ただ女子との交流を求めるのではなく、しゃべりの勉強にもなるんだよね。違った業界の女性と話すことでまた、新しい情報が得られる。つまり、僕は常にアナウンサーを意識してコンパに参加しているのサ。・・・表向きにはね(笑)。

   
 それは、ウイークデイも?

   
 いや、だいたい金曜日土曜日だね、ハイ。

   
 ストレス解消になった?

   
 ストレス解消というか・・・気分転換だね。お二人は?

   
 佐分は唐揚げいっぱい揚げてたよね?

   
 唐揚げと、カレーばっかり作ってた。

   
 嫌なことがあったりすると、そういう料理に手をかけて・・・集中するってこと?

   
 そうそう、もう無心で(笑)。目の前の肉をどう揚げるかとか、そういうことだけに集中して。その時間は一切ほかの事は忘れて「おいしく食べて明日からもがんばるぞ」って、ストレス解消をしてた。

   
 私は作る方ではなく、食べる専門で(笑)。

   
 食べ歩き?

   
 食べ歩き。生チョコレートの食べ比べとか。・・・ほんとによく食べてた。

   
 それが、ストレス解消?

   
 ええ。ストレス解消! 不思議と、研修中は太らない。

   
 え?じゃあ、研修が終わってこれから一気に太っちゃうかもね!

   
 その可能性は否定できないな!

   
 その時は可及的速やかに対処しないとね!

   
 じゃあ、研修受けてみて、伝えることの難しさを痛感しているとか、あの講師から受けたあの話がすごく印象に残っているとか、そういうことはある?

   
 しゃべるというのは、誰にでもできることで、それを商売にするっていうことは、すごく商品価値のあるものでなくてはいけない。じゃあ、普段私たちがしゃべっていることが商品になるって言うと、そうはならない。じゃあ、どうするかっていったときに、辻さんに、「自分のしゃべりにサービス精神を持て」っていう話をしていただいたこと。いかに自分ひとりで満足している喋りをしているか、人にどう伝わっているかってことがわかってなかったなと反省させられたね。

   
 そうだね。そういう意味でいくと・・・つい最近、サザンオールスターズの茅ヶ崎ライブがあって、辻さんが桑田さんの指名を受けて、司会をされたっていう話をしていただいたでしょ? 辻さんの「夢を仕事にしている」姿はすごく印象的だったな。辻さん自身も興奮冷め遣らぬ状態で、そこでの思い入れを上手く言葉で表現できていることがすごいなと。まだまだ、自分が思っていることをうまく表現できなくて、もどかしーい思いをしている毎日なんで。

   
 私も、辻さんのサザンの茅ヶ崎ライブの話をしていただいたときに「自分はまだ発展途上なんだ」っていうことをおっしゃってたことが心に残ってるな。この仕事は常に発展途上だっていうことを意識して、常に上を目指してやっていくものだっていうことをおっしゃっていて、「どんなベテランになってもそうなんだ・・・」って、驚いた。

   
 講師の皆さんが、口々に言われるように、毎日が大事だっていうのは、研修が始まったばかりのときは全く分かってなかったんだけど、終盤にくるにつれて、毎日のなかでの会話がすごく大事だなと思った。まだまだ学生しゃべりがぬけなくて、アナウンサーとしてのしゃべりを日常の中で意識してなかったんだけど、やっぱり日常の中で意識していかないと、だめかなと。痛感したよね。

   
 ところで、アナウンス部にはいった時の最初の印象ってどうだった?

   
 はじめの二ヶ月間って、同期が毎日一緒になって、総務局の研修だったじゃない? だから、毎日がこう楽しくて、で、アナウンス部に配属になったとたんに、3人だけ。かなり圧迫される状況が待ってるのかとおもっていたんだけど、実際入ってみて、拍子抜けしたね。こんなに気さくに話しかけてくれるものなのかと。ギスギスしてて、私語厳禁なのかな、と思っていたんだけど、全くそんなことない。

   
 面白いよね。皆さん声が大きい。

   
 私は最初は何をしていいのかわからなくて、回りをキョロキョロ見ながら、何をしたらいいんだろうって、手持ち無沙汰になってる自分に困ってた

   
 そうそうそう。自分達の居場所がわからなかったよね。石井さんはどうだったの?

   
 最初は、やっぱり怖かった。話ができなかった。最近はやっと、自然体でいられる。

   
 最初のほうは、山崎さんと話をするときは、直立不動になって、普段使わないような敬語とかを使ってしまってた。

   
 二重敬語ね。

   
 二重敬語(笑)。

   
 そう、櫻井君、直立不動で、そのまま前に倒れちゃうんじゃないかっていうくらい前のめりになって話すんだよね。「さようでございます!」とか。

   
 自分自身に敬語を使いだしちゃって、山崎さんに突っ込まれたりね。かしこまってしまって、かなり不自然だった。

   
 アナウンス部の中で自然体でいるのにはまだ時間がかかりそう・・・。
 

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