取材・文:中村裕一
編集:辻義就
ゲスト:国吉伸洋 中山貴雄 萩野志保子

今回のインタビューは前編・後編のお得な2本仕立てです。

インタビューのゲストは国吉伸洋アナと中山貴雄アナ、実況研修を終えたばかりの萩野志保子アナを迎え、「プロ野球討論」マンスリーインタビューを行いました。

<監督の個性に注目! セ・リーグ展望>

萩野

やはりみなさん大いに気になるところだと思う、野村阪神の行方はずばり…?

国吉

う~ん(笑)。やっぱり話題先行かなぁ。新庄にしても。監督が来てガラッとチームは変わらないですよね。3年くらいたたないと。目新しい補強もないですし。Aクラス入りしたらばんばんざいじゃないですか。新監督、という勢いに乗ればあるいは…という考えもあるけど…。

中山

びっくりしましたよ、大阪の日刊スポーツ。ジャイアント馬場さんが死んだ次の日の新聞の一面が阪神の記事なんですよ(笑)。

萩野

監督といえばもう一人、広島の達川新監督はどうですか? キャンプで見られた、規律正しい体育会系の指導方針については…。

国吉

去年までウチの解説をやっていた大下さんがヘッドコーチに就任しましたよね。あの方は上下関係がチームの和を作って力を生みだすという考えの人だから、キャンプは高校野球のような雰囲気でしたよね。そうやって若手を鍛えるという、昔ながらのスパルタ式というか。1991年にカープが優勝した時はそういった方法が実を結んだわけだったけど、それが今の若い選手に受け入れられているかどうか。

中山

ただ、お世話になった人が現場に復帰したということで僕らとしてはがんばってほしいという気持ちは強いです。

萩野

野球では指導者というのも大きな鍵を握る存在と言えますよね。

中山

そう考えるとセ・リーグの方が監督のカラーがすごく出ていますよね。長島巨人はいろんなところから集めてきた強力な打線があって、星野中日はピッチャーがすごく良くて、権藤監督の放任野球があって、野村阪神とそこから離れたヤクルト、そして広島のスパルタ野球があって…なかなか面白いですよね(笑)。

国吉

今年の中日は強いと思う。福留がレギュラーで一年間働ければすごい。落合さんは今のままでも2割8分打てるって言ってましたから。でもそれだとそれまでの打者だ、と(笑)。だから問題点を解消してゆけば3割20本は打てるとも言ってました。確かに彼は脚は速いし華はありますよ。

中山

僕は…やはり広島がどういう野球をするか気になります(笑)。でもスパルタスパルタといっても、あれは大下ヘッドのプロとしてのアピールの方法という見方もありますから。もちろんそれだけの存在感があると思いますし。

萩野

昨年優勝の横浜ベイスターズはどうでしょう?

国吉

優勝した次の年はどのチームも反動が来るんですよ、中継ぎ投手とかに。実際、佐々木は別としても五十嵐はリタイヤしてるし。レギュラーメンバーが固定しているというのも誰か一人が欠けた時にキツイと思うな。

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