・・・翌日 昼12時・・・
母「(ベランダから)まだ咲かないよー!」
父「(走りよってきて)うん…でもまだ今日入れて2日あるからね」
・・・その日の夜・・・
母「(ベランダから)まだ咲かないよ。」
父「まだ1日あるからね…(就寝)」
・・・翌々日の朝・・・(仕事だったため、予想で書きました)
母「(ベランダから)まだ咲かないね。」
父「(走りよってきて)うん…でもまだ1日あるからね」
・・・翌々日の夜・・・??
20時。仕事終わりのわたしの携帯にメールが入っていました。
『パパの勝ち。ジャンボの花が咲いた。色は白くて気品がある』
なんということでしょう!?(「劇的ビフォーアフターみたい」な感じで読んでください)
父親の‘気品のある’と限定したあたり、相当自慢げです。
悔しい!
母親は今どんな思いなのでしょうか?
赤じゃないなんてことあっていいんだろうか?
しかし気品のある白いサボテンの花って・・・?
驚きと悔しさでいっぱい、こんなにヤキモキしたのは久しぶり…。
「サボテンの花」を口ずさみながら家路を急ぎます。
心の中はジャンボの連れてきた、まだ見ぬ花嫁の姿でいっぱいです。
「ただいま!」
ベランダでは父親がにやにやしながらジャンボを愛でています。
母親は勝負に敗れたのが悔しかったのでしょうか、
テレビを見て「気にしてなかった」素振りをするのに精一杯です。
本当は見たいに違いありません。
「…白い。」ため息が出るほど美しい、ジャンボの花嫁。 |