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11月10日   『猟奇的な彼女』ファンは必見!
『僕の彼女を紹介します』を見てきました。
 

こんにちは。サブリです。
鍋が似合う季節になってきましたね。
我が家では早くも万能ホットプレート「一台5役」をフル活用し、
すきやき、トリ鍋、ギョウザパーティ、
さらには大好物のチゲ鍋を執り行いました。
今年は、この万能くんを大活躍させる予定。

そんなわけで、今回は、チゲ鍋のふるさと韓国から、
『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』でおなじみ、韓国恋愛映画の名匠、
クァク・ジェヨン監督の最新作『僕の彼女を紹介します』。

ヒロインは、『猟奇的な彼女』で一躍ブレイクしたチョン・ジヒョン。
彼女は前作にも増して、キラリ、キラリ、ナチュラルな輝きを放っていた。
前作で凶暴且つ可憐で繊細な役柄がハマっていた彼女は、今回も同じようなキャラ。
というのも、『僕の彼女を紹介します』は、『猟奇的な彼女』の続編だから!!
 ・・・続編だなんて、私は知りませんでしたよ、この映画を見終わる直前までは。
きっとラストシーンで「そういうことか(ニヤリ)。」と納得できるハズ。

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正義感が強く、勝気で無謀な熱血巡査、ヨ・ギョンジン(チョン・ジヒョン)は、
ある日、ひったくりの犯人を誤認逮捕する。
彼女が男性顔負けの勢いで捕まえたのは、
極めて善良な女子高教師、コ・ミョンウ(チャン・ヒョク)。
ミョンウも逮捕に協力するため犯人を必死で追いかけていたというのに、
とんだとばっちり。
交番で人違いだと訴えるも、ギョンジンは聞く耳持たず。
更に、誤認逮捕だと分かっても、謝罪はおろか、逆ギレ。
謝罪を要求するミョンウに対し、ギョンジンは一言。
「ゴメンといってほしければ、アンタの名前を『ゴメン』に変えな!」
そんな二人は後日偶然再会し、そこから二人は、なぜか急接近!!!
無謀で危なっかしいけれど、純粋で真っ直ぐなギョンジン。
そんなギョンジンを「なんとしても守り抜く」と心に決めるミョンウ。
しかし、この二人を待ち受けていた運命は、あまりにも過酷。
二人の先にあるのは別れ?それとも、永遠の絆の始まり・・・・・?

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前作同様、「韓国恋愛ドラマの王道」だ。
だからといって、
「どうせ泣かせるストーリーに違いない!しかもリアリティに欠けるに違いない!」
と、冷めた目で見ようとしても、ムダである。
私も試してみたが、気づけば夢中、あら涙、ヤダ涙、ホラ涙。
恐らく大抵の人は、抵抗空しく大いに笑い、大いに泣くことになるだろう。
そして、訪れる奇跡〜彼女の頬を優しく撫でる「風」〜に、
更に涙を流すことになるだろう。

ではなぜ、そんなにも人の心を捉えて離さないのか、この映画。

主人公の二人は、一見、強くて大胆不敵な女と、心底優しくて、ちょっと頼りない男。
しかし、ギョンジンの勇敢で猛獣のような強さのウラには、
実はそれとは対極にあるような優しさと弱さがある。
彼女は肉食動物の仮面を被った草食動物のよう。
この二面性こそが、彼女の魅力。一方のミョンウは、底抜けに優しい。
優しいからこその強さで健気にギョンジンを守り抜く姿は、
これ以上ないほどに究極的で、・・・奇跡的でさえある。
強烈に強い筈のギョンジンの、繊細さや心の弱さという意外な本性に触れたとき、
我々観客は、ミョンウと同じ目線でもって彼女の虜となり、ついには、
彼女の強気な言葉も笑顔も、叫びも涙も、全てが我が事(もしくは我が恋人)のように思える程、
スクリーンの中へ感情移入してしまうのである。

更に、この映画全体には「笑い」と「悲哀」という相反するものが、
絶妙なバランスで同居している。
・・・丁度、ギョンジンの「強さ」と「弱さ」と同じバランスで。
この、心を揺さぶる振れ幅をコントロールする神がかり的なサジ加減が、
観客をストーリーの中へとぐいぐい引き込み、ひいては、観客の涙ツボをより刺激するのだ。

クァク監督の目指すところとは・・・、
「感情で見る映画をつくる。」こと。
まさに私などは、この監督の術中に、喜んでハマってしまった人間だ。
・・・さあ、果たしてみなさんは、どうでしょう?

■作品データ/『 僕の彼女を紹介します』
監督・脚本:クァク・ジェヨン
出演:チョン・ジヒョン、チャン・ヒョク、キム・テウ、
       キム・スロ、チャ・テヒョ

配給:ワーナーブラザーズ/韓国/2004年/123分

※12/11(土)丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にて公開

■『 僕の彼女を紹介します』公式サイト
http://bokukano.warnerbros.jp/

   
 
 
    
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