前の記事を読む 次の記事を読む  

トップ > パーソナルトップ > プロフィールトップ > エッセイバックナンバー
 
 
8月12日 一足先に『LOVERS』を見てきましたよ。
  あの、『HERO』から一年。
チャン・イーモウ監督が再び最強の布陣で臨んだ作品、『LOVERS』。
主演は、チャン・ツィイー、金城武、アンディ・ラウという豪華ラインナップ!
3人の美しさはもちろんのこと、『HERO』を凌ぐほどの繊細な色彩美、壮大な映像美、更にあの音響効果・・・!イヤ〜、なんか、すごかったわ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
時は西暦859年、唐の大中13年。
腐敗政治に対し各地で反対勢力が台頭。
その中の最大勢力「飛刀門」は大きな支持を集めていた。朝廷は、「飛刀門」撲滅のために各地に捕吏を派遣させるなど、両者の戦いが続いていた。
そんな中、政府の捕吏である劉(アンディ・ラウ)と金(金城武)のもとに、ある情報が。
「牡丹坊という遊郭に、『飛刀門』の女が潜伏している。」
そこで2人は、ある「策略」を企てる。
二人の内の一人が素性を隠して女に近づき、飛刀門討伐の糸口を掴む、というもの。

一方…牡丹坊の踊り子、小妹(チャン・ツィイー)は、盲目にして遊郭随一の舞と武功を誇る。
朝廷に殺された、かつての飛刀門のリーダーだった父の復讐を誓い、遊郭に潜伏。復讐のチャンスを虎視眈々と狙っていた。

そんなある日、金と劉の策略が、行動に移される。
金は「随風」と名乗り、客を装って牡丹坊に赴き、小妹と出会う。
そこへ捕吏である劉が牡丹坊に乗り込み、小妹を逮捕。
その夜、牢獄の中で絶体絶命のピンチを迎えた小妹を救い出しに来たのは、客として昼間に訪れた、「随風」であった!
2人は手を取り合って牢獄を抜け出し、生死を賭けた逃亡を図る…。

…と、すべては2人の捕吏の描いた筋書き通り。
金の任務はこれから。小妹とともに逃亡中の「随風」、つまり金が、偽りの愛情で小妹の心に近づき、飛刀門のあらゆる情報を聞き出す。
金にとっては、それはたやすいことのように思われた。
…だが、驚くなかれ、この策略は、ほんの序章に過ぎなかったのだ。

策略を仕組んだのは、劉と金の2人の捕吏のはずであった。
しかし実は、影でずっと大きな罠が仕組まれていたのである。
ストーリーが進むにつれ、複雑に絡まりあった仕掛け合いの糸は
みるみる観客の目の前で解かれていき、その巧みな展開には思わず息を呑む。

解かれていった、絡みあう謀略の糸の果てに残ったもの。
それは、愛という、至極シンプルな人間の感情。
・・・愛は様々に形を変えていくものだ。
優しさと幸せに満ちたその甘美な響きの裏側には、必ずや悪魔が潜んでいる。
それゆえ、愛は時として憎しみに形を変えて人を傷つけ、皮肉にも、その愛が深く情熱的であればあるほど、負う傷もまた深く激しいものとなる。
しかし、その傷の深さすら厭わないという覚悟もまた、その愛ゆえに生まれる。
この3人は、武器として持ったはずの愛に逆に翻弄され、もはや引き返すことのできないところまで追い詰められていく。
つまり、自分のことなどどうなってもよいと思える程、それぞれを深く愛してしまうのだ。
人間とはなんと愚かで、しかし美しい生き物なのだろう。
自らの最後に向かって突き進む3人を見て、そう思う。

愛という、最も強く最も危険な武器を手にしてしまった者たちが迎える
衝撃の結末には、見る側の心も張り裂けんばかり。
だが、この3人の最後の姿こそが、真実の、究極の愛の形なのだろう。

■作品データ/『LOVERS』
監督:チャン・イーモウ
脚本:リー・フェン、チャン・イーモウ、ワン・ビン
音楽:梅林茂
衣装:ワダ・エミ
出演:金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウ、ソン・タンタン
配給:ワーナー・ブラザース映画/2004年/中国/120分

※8/28(土)より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系でロードショー

■『LOVERS』公式サイト
http://www.lovers-movie.jp

この映画情報はテレビ朝日のメールマガジンa-friens で皆様のお手元にも配信されます。
会員登録はこちらへどうぞ。http://www.tv-asahi.co.jp/a-friends/contents/magazine/cnm.html

◇近況◇

最近、新しいオーディオ機器が我が家に登場。
音響設備といえばココ!という某社の新兵器。
コレで音楽を聴いてみたら、なんと!!
家にいながらにして、私の大好きなあんな人やこんな人が目の前で歌っているかのような臨場感!
エエ、もう、たまりませんわ・・・。

   
 
 
    
前の記事を読む 次の記事を読む  

トップ > パーソナルトップ > プロフィールトップ > エッセイバックナンバー