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4月16日 ドキュメンタリー作品『WATARIDORI』をご紹介!

 
鳥って、ほんとうに、けなげでかわいくて・・・・。すっかりその美しさに
魅了されてしまいました。

4月5日から公開となったドキュメンタリー作品『WATARIDORI』です。

毎年、数千キロもの距離を移動する渡り鳥たち。私たちは知識として、渡り鳥の習性を知っている。

しかし、実際にどんな波乱に満ちた旅をしているのか、そして、空飛ぶ鳥達の目には、何が映っているのか。陸上で生活している人間には、分かるはずもない。
・・・なのに、それなのに!

何とこの映画、それを映像として記録したというのだから、これはもう大変!
撮影期間3年。想像を絶する労力と、鳥達への愛情と、執念と、才能の
なせる業である。

パサッ・・、パサッ・・、パサッ・・、パサッ・・・・、羽音の均一なリズム。
スクリーンいっぱいに映し出される、渡り鳥の飛ぶ姿。鳥達と同じ速度で、周りの景色がくるくると移り変わる。前だけを見つめて、まっすぐな姿勢で淡々と、しかし力強い羽ばたきで、ぐんぐんと進む鳥。風をうけて、羽毛がサラサラとなびく。
鳥達の遥か下には、小さな、小さな、私たちの住む陸地。
陸から見るとどんなに巨大で頑強な岩山も、荒い海も、そこからは、すべてが平和で美しい。これが、「鳥の目線」・・・!!思わず興奮!次第に、まるで自分が渡り鳥の隣で一緒に飛んでいるかのように思えてくる。

ハイイロガン、タンチョウヅル、アジサシ、モモイロペリカン・・・
群れをなして規則正しく飛ぶ鳥達。子育ての時期には、人間顔負けの家族愛。
おとうさんとおかあさんに前後を護られてお散歩、白鳥ファミリー。
一方で、孤高のコンドル。ただ一羽、気流に乗って悠々、「狙った獲物は外しマセン」。
・・・・様々な種の鳥たちが見せる、それぞれの表情に、思わず顔がほころぶ。

これらの鳥達に共通するのは、無心で黙々と、前に進んでいく姿。
その目に映るものは?その先に一体何があるというのだ??
危険な目にだって遭う、仲間が殺されることもある。
寒くてやっておられぬ!と思うことだってあるはずだ。
でも、鳥たちは、「留まる」「やすむ」ということを知らない。
鳥達がどんなに厳しい状況下でも目的地に向かって旅を続けることは、生き抜くことに直結している。目的地に辿り着いた鳥は、そこで子を育て、今度はその子と共に旅を再開し、更にその子が、子を育てる。
鳥は、生きるために、ただ一生懸命、翼を羽ばたかせて進み続けるのだ。

・・・何と健気で逞しく、意思の強い生き物だろう。
翼を広げ、大空を休むことなく飛び続ける鳥達に、憧れのような思いがこみ上げる。

前へ、前へ、進んでいくことこそが、生きること。
究極にシンプルで、究極に難しい。
そんな神業を成し遂げる渡り鳥に、神様が与えた、最高の「ご褒美」。
それは、高い、高い空から、鳥達だけが眺められる、とてつもなく美しい地球のカタチ、なのだろう。

 

■作品データ/『WATARIDORI』
監督:ジャック・ペラン
共同監督:ジャック・クルーゾ、ミッシェル・デバ
音楽ディレクター:ブリュノ・クーレ
製作:ジャック・ペラン、クリストフ・バラティエ
配給:配給:日本ヘラルド映画/2001年/フランス/99分

※4月5日(土)よりテアトルタイムズスクエア、銀座テアトルシネマ他にて公開中

今回は、時間の都合がつかず、すでに公開となっている映画です。
それにしても、鳥達をタマゴから孵して、育てて・・・・、飛ぶときも一緒に飛んで、カメラを回す!!
そこまでして、鳥の姿を撮ろうとは、ほんとうに、人間の執念ってスゴイですね。
鳥達の姿をあそこまで克明に、しかも美しくフィルムに収めた監督、撮影クルーに脱帽です。
皆さんも是非ごらん下さい!!

佐分アナの近況
最近春が来て、私浮かれてましたっ。車にうっかり一指し指を挟んで血まめを作ってしまったんです、とほほ。
浮かれすぎていると思わぬアクシデントが起こるんですね。
皆さんも気をつけてくださいまし、うふふ。

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