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3月11日 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』をご紹介!

 
フランク・アバグネイル・Jr.の人生にはこの言葉がピッタリだ。
「真実は小説より奇なり」
…いや、小説よりも、何よりも、奇なり、、、。

この映画の主人公、フランク・アバグネイル・Jr.は実在の詐欺師。
1960年代に、5年間で400万ドルという大金を小切手詐欺で荒稼ぎした男である。
ちなみに当のフランクが16歳〜21歳の頃にはたらいた詐欺というから、これまた驚愕である。なんと空恐ろしい少年!
その少年を、神が創った奇跡のイケメン、レオナルド・ディカプリオが、更にその少年詐欺師を追うFBIの捜査官カール・ハンラティをトム・ハンクスが、それぞれ熱演!

フランクは、事業家の父親と美しい母親の愛情を一身に受け、幸せに暮らしていた。
しかしある日、父親は事業に失敗。母親は外に男を作り、一家は見事に崩壊。両親は離婚。そのショックから、フランクは着の身着のまま家出、マンハッタン行きの列車に飛び乗る。
まだ16歳。お金もなければ目的地もない。途方にくれていたある日、小切手詐欺を思いつく。パイロットの制服に身を包むフランク(というか、ディカプリオ)は、まさにプリンス!!
文句無しのかっこよさである。周りの人が無条件に彼を信用してしまうのも無理はない。
こうして、巧みな手口で次々と銀行を騙し、偽造した小切手で現金をいとも簡単に手に入れていくのであった。

次第にその犯行にFBIが気づき始め、捜査官カールは犯人探しに燃える。
が、フランクは敵のかわし方まであざやか!
二人の追いかけっこは、まるで「トムとジェリー」のようにコミカル!

ある日偶然行った病院の看護婦ブレンダと恋に落ちるフランク。そのまま医者に成りすまし、更にはなんと弁護士に成りすましてブレンダの父親の法律事務所で働くようになり、婚約。…やっと自分も幸せになれる、かつて自分の両親がそうだったように…。
しかし、やっぱりウソは、長くは続かないのである。
最後フランクが警察に追い詰められて逃げてきたシーンでは…不覚にも涙、なみだ、ナミダ!!

小切手詐欺はもちろん重大な犯罪だし、フランクは悪党である。
しかし、フランクが時々覗かせる、ただただ孤独で愛情に飢えた本来の姿はなんともいえずいとおしく、同時に悲しくもなる。
それまで愛情で満たされていたはずだった心の空洞を、札束でむりやり埋めるかのように詐欺を繰り返すさまは、次第に痛々しいものになってくる。

フランクはずっと孤独で寂しかったのだろう。フランクのこの5年間の壮大な詐欺行為は、人間誰しも通り過ぎる「自分探し」みたいなもの。ただ、ほんのちょっとだけ、そのスケールが大きくなっちゃっただけである。アタマが良すぎたから。

しかし不思議である。フランクは悪い奴なのに、どうしても、その魅力に惹かれてしまうのである。悪党とヒーローとは、やっぱり紙一重なのかしら。
さてさて、…その後のフランクがどうなったのか、それは映画を見てのお楽しみ♪

■作品データ/『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ジェフ・ネイサンソン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン、マーティン・シーン、ナタリー・バイ、エイミー・アダムス、ジェニファー・ガーナー
配給:UIP/2002年/アメリカ/141分

※3/21〜日劇1ほか全国ロードショー

1960年代、世界中を騒がせた実在の天才詐欺師にレオナルド・ディカプリオ、それを追うカタブツ捜査官にトム・ハンクス、二人を相手にメガホンを取るのがスティーブン・スピルバーグ、ときたらまさにハリウッド最高の布陣!ゼータクすぎる作品!

佐分アナの近況
3/15、16に開催となるアナウンサー劇『voice3』。このなかで16日の朗読劇 『光る道』に挑む佐分アナ。現在、稽古も大詰めを迎え、かなり大忙しの様子。『voice3』のチケットは好評発売中。練習の成果をぜひ見に行ってあげてくださいネ。

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