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1月27日 カトリーヌ・ド・ヌーブ主演『逢いたくて』

 
今回は、あの、カトリーヌ・ドヌーヴ主演
「逢いたくて」。
大人の恋心を絶妙な加減でくすぐるに違いない!そんな映画。

主人公ファネットはパリの出版社で働くキャリアウーマン。美しく強く、皆から信頼され
る立場にありながら、実は彼女は、・・・孤独。

 

彼女には、忘れられない初恋の人がいた。ファネットの日課は、仕事の合間に一人映画館へ行き、不朽の名作「めぐり逢い」を見て涙すること。映画の2人が再会する場面に自分と初恋の相手とを重ね合わせては、思いを募らせる。
ある日、彼女は学生時代の友人ベルナールから、忘れられない人、フィリップの消息を耳にする。以来、映画館や街角で、彼女は彼の面影を目にし、ある雨の日、確かにその姿を見た気がして後を追う。しかし、彼の姿は無い。その代わり、「○月○日、エンパイアステートビルの屋上で逢おう。フィリップ」という手紙が!・・・大好きな映画「めぐり逢い」の主人公が再会の約束をする、「天国にいちばん近い場所:エンパイアステートビルの屋上」と同じ場所で!

約束の日、偶然、彼女は仕事でニューヨークへ行くことになる。映画さながらの再会を夢見ての渡米。しかし、待っていたのは現地での仕事のパートナー、マットとの出会い。強引で情熱的なマットにその心は揺れる一方で、フィリップへの思いは募るばかり。果たして彼女の運命の日は・・・!?

ずっと忘れられない、そんな風に一人の人を強く思えることは、苦しいけれど幸せなことかもしれない。第一そんな人に出会えたことが素晴らしいし、一途であるということは、何より圧倒的に美しく、尊い。一方で、新たな一歩を踏み出すには、これまで守ってきた何かを捨てる潔さと勇気が必要である。ファネットはまさにこの二つの対極の間を揺れ動いていたのだ。

・・・で、結局ファネットはどうなったの?と、気になって仕方が無い方へ、
ラストシーンのヒント。
ファネットの大好きな映画「めぐり逢い」の中に出てくる台詞。
〜「エンパイアステートビルのてっぺんって、どんなところ?」
「そこは天国に一番近い場所」〜

そして、この映画「逢いたくて」の中での、マットのファネットへの一言。
「君は、今を楽しむという術を知らない。」
レストランでのステフェン・スティルスの歌の歌詞。
「もし君が愛する人と一緒にいられなくても・・・」

ファネットは、「天国に一番近い場所」を求めていたのだと思う。
では、「天国に一番近い場所」とは何処か?
それは、今の自分が一番輝いていられるところなのだろう。
・・・皆さん、もうお分かりかと。
彼女が選んだ、彼女にとっての「天国に一番近い場所」。
・・・わたしは、彼女の下した決断に、拍手喝采だ。

■作品データ/『逢いたくて』
監督:トニー・マーシャル
脚本:トニー・マーシャル、アンヌ・ルイーズ・トリヴィディック
撮影:アニエス・ゴダール
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ウィリアム・ハート、ベルナール・ル・コック、ほか
配給:ギャガ、メディアボックス/2002年/フランス/100分

※2003年春、銀座シネ・ラ・セットにてロードショー

「多分、色んな恋をしてきた大人の人(子育てが終わったお母さん世代??)が見ると、また違った受け取り方ができるのかもしれません…。主人公に痛く共感できるようになるには、もう少しワタシも人生経験が必要かも・・・・」と佐分アナ。

それだけ懐の深い映画だったということなのでしょう。佐分アナが何年か何十年後かに再びこの映画を見たら、そのときは一体どんな感想を持つのでしょうか現在20代の佐分アナ。「自分なりに考えたところを今回のコラムに託してみました!」とのことでした。

◇佐分アナの近況
『朝いち!やじうま』の人気コーナー「ゆけ!朝いち探検隊」ってご存知ですか?若手女子アナが毎回ある指令を受け、突撃取材を試みるんです。そこで最近、佐分アナに下された指令…それは「お子様ランチを食べるべし」。はとバスによるその名も「おとなになっても食べたい!お子様ランチツアー」に参加し、箱根の宮ノ下富士屋ホテルへ。
老舗ホテルとはいえ“お子様”。どうだったんしょ??詳しくは↓コチラのサイトで。
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