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10月9日 近頃、あっという間に時間が過ぎる。

 
近頃、あっという間に時間が過ぎる。
少なくともこの2年は、年を取った覚えもないのに、年を重ねている。
逃げたい。
それでは自分の「年」に対して、あまりにも無責任な発言ではないか!と思う向きもあろうかと。
でも、覚えがないのですから。
開き直らせてください。

そんなことを言っても世の中が許してくれるわけでもなく、そういう世の中は「現実」というものを盾に迫ってくるのです。
去年よりシワが増えたでしょ?とか、疲れやすいでしょ?とか。
既に姉が結婚した年になったとか、この9月で姪が産まれておばさんになったとか。
近頃私の周りで結婚する人がやけに増えていて、これが結婚ラッシュか!とおののいたり。
転職したり、家を買っちゃう人がいたり、子供を産む友達がいたり。
自分以外の世の中は、きちんきちんと動いているような、そんな気さえしてしまう。

自分の「状態」というものは一年前も、二年前も、もっと言えば、入社したときから変わっていません。
「独身で、実家から通っていて、アナウンサーをしている。」
なのに、周りでは
「福岡から東京に出てきた、と思ったら上海で働くことにした」とか、
「外国人の彼に一目惚れして、死ぬ気で英語を覚えている」とか、
「一年前までは一人身を嘆いていたのに、付き合って半年で結婚を決めた」とか。
大忙しなのです、みんな。
かくれんぼしていたら、置いてけぼりになったあのときの、気持ち。

こつこつと、変わらぬリズムを刻んでいる自分。
何も変わらないようでいて、変わることを強いられているような、そんな年になりました。

今年も、もうすぐ一つ年を重ねます。

   
 
    
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