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Vol.17  「天使のはしご」  (2003/02/03)

去年の大晦日、風邪をおして京都に出かけた。
夕まし、雨のち晴れ。
鴨川の向こうに、雲から降る陽差しの線を見た。

雲の切れ間から差し込む、幾筋もの光。
この現象を「天使のはしご」と言うらしい。

時間の通り道を見たような気がした。
あのはしごを伝って、旧年が昇りゆき、新年が降りてくる。

一年の最終回は、空に大きく映し出された。
二度と来ない2002年が、最後に見せてくれたもの。
黙っていても、何て劇的なのだろう。

明日は、立春。
鴨川の水も温む頃。
日脚が伸びたら、はしごは水面に届くだろうか。
   
 
 
    
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