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Vol.16  「お茶会」  (2003/01/31)

抹茶が流行っているらしい。
と言っても、私は一度もお茶を点てたことがない。
スタバの「抹茶フラペチーノ」は、大好きなのだが。

そういえば、ある番組で「お茶会」に招かれたことがある。

初めての茶会。
亭主はお茶を点てることだけに専念するため、
客人を物の機微によって誘うという。
 
扉までの路地は打ち水で濡らされ、
開くべき扉は、わずかに開かれている。 

そのお陰で客人は、扉の奥の世界へと、
いとも簡単に滑り落ちることが出来る。
奥ゆかしく控えめな、もてなしの心。
 
先日、実家に帰省した際。
わずかに開かれた自宅の扉に、あの日の茶会が蘇った。
「ささやかな歓迎ね?」と興奮気味に問うた私。
「あなたが帰って来るから掃除してたの。
空気の入れ替えよ」と、母。

幽玄、我が家では見出せず。
   
 
 
    
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