ウインブルドンの真っ最中。
テニスの杉山愛選手を取材しました。
放送は7月3日の予定です。
放送の概略をここでご紹介しましょう。

シングルスランキングで自己最高の12位にあがり、6月上旬の全仏オープンで女子ダブルス優勝を飾った杉山愛選手は今シーズン絶好調です。

杉山選手は自信を持って答えてくれました。
「すごく充実していますね。今が一番楽しいときですね。こんなときがくるなんてちょっと前までは考えられなかったほどです。」

「今最も充実したツアー生活を送っているという杉山愛選手。彼女を支えていたのは大きな愛の力でした。」

杉山愛選手の横にはいつも母､芙沙子さんの姿があります。
2年半前から芙沙子さんはコートサイドに、杉山愛の母としてではなく、コーチとして座るようになりました。

＜杉山愛選手＞
「ラッキーなことに母がコーチをしてくれているということで」

＜杉山芙沙子さん＞
「仕事上でのヘルパーはコーチであり、コートオフでの彼女のライフを豊かにする手伝いは母親と言うこと」]

＜杉山愛選手＞
「一人三役も四役もやってくれているなと感じます。」

ツアーで海外を転戦するテニス選手たちは、一年のうち10ヶ月近くがホテル暮らしの生活です。
テニスプレイヤーの中に親がコーチを務めるケースが少なくありません。

ウイリアムズ姉妹はお父さんがコーチ。
ヒンギスはお母さんがコーチでした。
またカプリアティのコーチがお父さんであることもよく知られています。

母、芙沙子さんはこう言います。
「ツアーが非常に厳しい、フィジカル的に厳しい、それに加えメンタルが厳しいということなんですね。やはり家族の本当の愛というか、愛情が本当にないと出来ないと思うんです。」

さらに、こんな理由もあるようです。
元プロテニスプレイヤーの福井烈さんはこんなことを教えてくれました。
「肉親の方は本当に言いたいことをいえる、選手に対して本音でものが言える。」

多くの試合に出場しなければポイントが稼げない過密なスケジュール。
一見、華やかに見える世界。しかし、1試合ごとに成績が数字となって現れる現実は選手たちに多くのストレスを与え、スキャンダラスな事件に巻き込まれるケースも出てきます。

本音で語り合いながら、選手の心を支えること。ツアーではこれが大切な仕事になってくるのです。