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1月19日 雪辱に燃える女たち

世界水泳選手権マスコット「ぱちゃぽ」

「ぱちゃぽ」をご存知ですか?

7月に福岡で世界水泳選手権が開催されますが、この大会のマスコットが河童の「ぱちゃぽ」なんですね。世界中のトップスイマーが日本に集結してくることを考えるだけでわくわくしてしまいます。

中継をするテレビ朝日のアナウンサーの陣容もようやく固まってきました。これから半年は水泳漬けの日々が続きそうですよ。

選手たちの目の色もかわってきました。
中でもシドニーオリンピックで、ロシアに競り負けて銀メダルに終わったシンクロナイズドスイミングのデュエットの選手たちは今から燃えに燃えています。

武田選手(左)と立花選手(右)

チームは、ほとんどの選手が入れ替わってしまったのですが、デュエットの立花・武田組はシドニー五輪の雪辱を果たしたいと、選手生活を続行することを決意しました。
それだけに、力の入れ方が半端じゃありません。

オリンピックの後、しっかり休養を取り、12月から本格的に始動。現在、これまでにはなかったシンクロの新しいスタイルを目指して、作品を作っているまっ最中です。
選手たちを指導するのはシンクロの作品を作らせたら天才と言われている井村雅代コーチです。

「この二人は私がシンクロを教えてきた中で最高の力を持っている選手たちですわ。」

現在デュエットの作品制作中

井村雅代コーチ、27年間のシンクロ人生の中で出会った最高の選手たち、その立花、武田の両選手にどんな演技をさせようというのでしょうか。

「これまでは演技を見終わった人たちから、感動したと言う言葉をもらってきたけれど、それでも金メダルは取れなかったんですよ。今回は、感動したと言われなくてもいいから勝ちたい。一位をとりに行きますわ!」

井村コーチの関西弁に熱がこもります。

一位を取るために井村コーチが考え抜いた作戦とはいったいどんなものなのでしょうか。練りに練られた作戦がデュエットの作品にぎっしり詰め込まれています。

井村コーチ(左)と
石崎振り付け担当(右)

大阪のなみはやドームで朝から夕方まで7時間も水の中に入ったままの立花選手と武田選手。私が取材に訪れた日は、特別振り付け師の石崎さんが上半身の動きを徹底指導していました。私も20年以上日本のシンクロを見てきましたが、はっきり言って、こんな動きは始めてです。

楽しめます。休む間もありません。今から7月が待ち遠しい!!
とにかく口をあけてぽかんと見とれている、そんな感じなのです。

さて、厳しい練習が終わるとその後は、音楽と演技をぴったり合わせるために、曲を編集してもらうための作業に入ります。

「動きに合うように音楽を編集するための
打ち合わせが行われている最中です。」


自分たちの演技をビデオで再生しながら、曲を聴いて、1拍子ごとに調整していく気が遠くなるような細かな作業です。

曲を編集してくださるスタッフももう井村コーチとは6年の付き合いになります。
どうすればシンクロがより魅力的になるかをよく知っているのです。

雪辱に燃える女たちのすべてのエネルギーのベクトルが7月の世界選手権に向かっています。

 
スポーツ古今東西
 
モスクワ大会に始まり、ロス、ソウル、さらには冬の大会も経験し、シドニー大会がなんとオリンピック取材10回目になる宮嶋泰子アナウンサー。取材ではその選手の持っている「根」を掘り起こそうと歳甲斐もなく?大声を張り上げて走り回り、スポーツを縦から見たり横から見たりと大忙し!他とは一味違うスポーツ企画をこのコーナーでぜひお楽しみください。
 
 
    
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