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12月18日 最新兵器の脚!

いやあ、一年の内で最も睡眠時間の少ない時期をどうにかこうにか乗りきって、今、ようやくほっと一息ついています。

12月22日(金)午前10時半から放送するシドニーパラリンピックの総集編をようやく編集し終わりました。膨大な競技ビデオから良い場面を丹念に選んで、それを一時間に編集していく作業は、まるでレース編みをしているような感じでした。編集室に缶詰になりながら、映像とパソコンの画面とにらめっこ。

でもこの時間が楽しいんですね、結構。面白い作品ができたときの快感はなかなかの物ですよ。

さて、今回の一時間番組で是非皆さんに見ていただきたいなと思っているのが、陸上競技、100メートルに出場した古城暁博君とカナダのコナー選手との友情物語です。


17才最年少でパラリンピック出場

パラリンピックというと、まず車椅子競技を思い浮かべる方がほとんどだと思います。でも、古城君は車椅子ではありません。日本で初めて義足で陸上競技に出場した選手、それも最年少の17歳の高校生なのです。

5歳の時にダンプカーにはねられて、右の太ももから切断して、義足になってしまった古城君。子供の時から友達には「ロボットの脚」なんて言われていたそうです。身体を動かすのが好きで、小学生の時からサッカーに夢中。現在も高校のサッカー部に所属しています。


サッカー大好き17歳 古城君

今回ビデオを編集してくれた編集マンがサッカー好きで、休みの日には自ら子どもたちに教えているというサッカーマニアなのですが、その彼いわく、

「うまいですよ。古城君、サッカーとてもうまい。重心のかけ方とか、無駄な動きが全くない」 と絶賛していました。

その運動能力を買われて、シドニーのパラリンピックで100メートルに出てみないかと誘われた古城君。練習に励むのですが・・・


世界記録保持者のコナー

なんと、大会1ヶ月前にサッカーで大切な、一本しかない脚の左脚を骨折してしまうのです。絶体絶命。

しかし、古城君はあきらめません。養生をしながら、シドニー入り。それというのも、世界記録保持者のカナダのコナーと一度でいいから走ってみたいという夢があったからなのです。

さあ、この二人が初めて顔を合わせます・・・


古城選手の競技用義足

義足といっても、競技用の義足は我々の想像を遙かに越えて見事に進化しています。バネの様になっている足先、うまく動く膝の部分、さらに足先についているスパイクとまるで、最新兵器といった感があります。

  将来は、本格的にスポーツ医学やコーチングを学んで、スポーツに関する仕事をしていきたいというガッツあふれる古城君。もう、今までの障害者というイメージは全くありません。

 


コナー選手と硬い握手

彼らのスポーツマインドを見ているとこちらまですがすがしい気分になってきます。是非ご覧ください。

あっ、この番組は関東地方の方のみご覧いただけます。その他の地方の方ごめんなさい!! 

 
スポーツ古今東西
 
モスクワ大会に始まり、ロス、ソウル、さらには冬の大会も経験し、シドニー大会がなんとオリンピック取材10回目になる宮嶋泰子アナウンサー。取材ではその選手の持っている「根」を掘り起こそうと歳甲斐もなく?大声を張り上げて走り回り、スポーツを縦から見たり横から見たりと大忙し!他とは一味違うスポーツ企画をこのコーナーでぜひお楽しみください。
 
 
    
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