「クラムボンはわらったよ」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ」
「クラムボンは跳ねてわらったよ」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ」
2匹の蟹の兄弟がこんな会話をすることろから、物語は始まります。
「クラムボンは死んだよ」
「クラムボンは殺されたよ」
「クラムボンは死んでしまったよ…」
「殺されたよ」
「それならなぜ殺された」
「分からない」
2匹が見ていたクラムボンとはいったい?
自分だけの想像の生き物が目に浮かんできます。
なにかクラゲのように水中を漂っている感じ…かな。
それとも生き物ではない、泡のようなものなのか。
かぷかぷわらうとは、どんな笑い方?
きっと屈託のない心からの笑顔。
跳ねて喜ぶほど、嬉しいことがあったのかな…。
その後に殺されてしまうというのは、誰に?
なぜ?
蟹の見ていないところで、何者かが攻撃をしたのかな…。
う〜ん。考えてもなかなか答えは出てきませんが、
自分なりの解釈で物語を解きほぐしていきます。
小学校の教科書に載っていたこの作品。
その当時から面白い語感や独特な世界に興味を掻き立てられ、
想像を巡らせていたような気がします。
今回この「やまなし」を朗読して下さったのが
佐々木正洋アナウンサー。
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