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12月29日   ワールドプロレスリング実況三銃士の闘魂コラム#59
〜衝撃〜

12.10大阪、12.11名古屋は、「ワールドプロレスリング」久しぶりの
地方興行2連戦中継となりました。
今回はその2連戦で受けた「衝撃」を記します。

まず、第一の衝撃は「現場監督長州力が放つ殺気」でした。

中継がある時は、基本的に、開場する前の会場で、
実況を担当するレスラーに取材することになっています。
そこで、今日の試合について、
選手がどのような気持ちで闘うかを聞き、実況に活かすわけです。
ところが、大阪、名古屋は状況が異なっていました。

通常は、レスラー達のウォーミングアップの邪魔にならないように話を聞くのですが、
今回は話を聞くことが至難の状況でした。
その理由は明らかでした。
場内に、殺気を放ちながら、黙々とウォーミングアップに取り組む
「現場監督長州力」がいたからです。

会場内を支配する、ピリピリとした緊張感、圧倒的な存在感、
今までとは違う空気がそこにはありました。
「あ、これが長州力が纏う殺気か。」私は肌感覚で理解しました。
54歳の革命戦士・長州力の存在感は「衝撃」でした。

そして第二の衝撃は「世界標準の外国人レスラー達」です。

ブロック・レスナーの圧倒的な破壊力、存在感はまさに「衝撃」の一言。
「世界で一番強いプロレスラーは、ブロック・レスナーである。」
ということを、あらためて証明しました。
リングサイドで観戦していると、人間としての本能が、
「この男には近づくな」という「恐怖」を呼び起こすほどの存在感を示しました。

そして、「マーク・ジンドラックとマット・モーガン」が繰り出す、世界標準の技の数々。
198?のマーク・ジンドラックと208?のマット・モーガンは、
高さと、パワーと、スピードを兼ね備えています。
解説の東京スポーツ・柴田さん曰く
「ホーガンやアンドレ、ブロディが初めて日本に来たときより、そのファイトぶりは良い。
新日本はトンでもないレスラーを参戦させましたね。」
その言葉通り、その存在感で観客の心を鷲掴みする戦いぶりを
見せつけられたことは「衝撃」でした。

そして、第三の衝撃は「前座の死闘」でした。

最近の新日本プロレスの前座には、セミやメインに迫る「熱さ」があります。
目の前の好敵手相手に、一発一発、想いを込めて向かっていくヤングライオン達。
そこには技の派手さ、華麗さはありません。
そこにあるのは、
「絶対に負けたくない!!」「やられたらやりかえす!!」といった闘志です。
しかし、リング上で見せる、その闘志に観客は引き込まれ、
メインに向けて興行がスパークしていくわけです。

ワールドプロレスリングで解説を務める、山崎一夫・新日本プロレスコーチは、
若手のレスラー達について、このように語りました。
「ようやく、本来の新日本プロレスのヤングライオンになってきた。」
「新日本プロレスの前座らしい試合になってきた。」
前座で実況していると、隣で解説の山崎さんが「ウン、ウン。」と頷きながら、
若手の成長を評価している様子が如実にわかります。
若手レスラーが繰り広げる死闘はまさに、見るものに「衝撃」を与えていました。

1月4日、東京ドーム、皆様もぜひ、「衝撃」を体感して見て下さい。

 
 
    
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