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6月3日   ワールドプロレスリング実況三銃士の闘魂コラム#41
〜プロレス復興の舞台は整った〜

5.14東京ドーム決戦。
新日本の生きる伝説、藤波辰爾がドームに帰ってきた。
さらに、ノアからは三沢光晴が参戦。
全日本プロレスからは武藤敬司。
そして、メインは小島と天山のIWGPタイトルマッチ。
正直、プロレスファンには必見の試合が数多くあった。
だが、スポーツ紙の一面に「プロレス」の文字はない。
巷の会話でも「プロレス」の話は滅多に聞かない。
「プロレスは滅び行く運命なのか?」
「いや、プロレスは終わっていない!!」
「本当にそうなのか?」
「もうプロレスは時代遅れ。」
「いや、プロレスは今こそ求められるスポーツ。」
心の中での葛藤。

蝶野VS三澤

私は、プロレスの危機が叫ばれる時代にテレビ朝日に入社し、実況を担当してきました。
私はプロレスを実況できることに誇りを感じ、プロレスを愛しています。
「初めまして。新人の吉野です。」
「吉野君、何を担当しているの?」
「プロレスです!!」
「え、まだプロレスってやっているんだ。」
「はい、土曜の深夜に放送しているんですよ。」
「昔は見たけど、今はもう見てないな。」
新人時代は、このような会話が日常茶飯事でした。
プロレス衰退論や、プロレスの滅亡論を聞けば聞くほど実況では燃えてきました。
だからこそ、この現状が悔しいのです。

私は、プロレスは衰退しているという事実を必死に受け入れました。
受け入れたくない事実を受け入れ、咀嚼し、出した結論。
あえて言います。
「プロレスは一度死んだ。」
しかし、我々はこの屈辱的な結論を乗り越えなければいけません。
私は心の底から思います。
プロレスこそ、敗戦から始まるスポーツ。
殺伐とした世知辛い現代に求められるのは、負け組の挑戦!!
「愛すべき負け組」の再生こそ時代が求めるもの。
ある意味、プロレス復興の舞台は整いました。
敗者がボロボロになりながらも、歯を食い縛って立ち上がるところからサクセスストーリーは始まります。

プロレス衰退論、プロレス滅亡論、今に見てろ!!

プロレス復活への道!!



 
 
    
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