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9月8日 「フリーマーケット」の「フリー」って?

 
秋は読書の秋。
みなさんもこの季節にちょっと「ことば」について見つめなおしてみましょう。
意外とみなさん思い込んでいませんか?

○とんでもございません
「とんでもない」を丁寧に言ったつもりが、実は間違い。もともと「とんでもな・い」という形容詞。”とんでも”があるかないかの話ではないのです。むかし、ミスコン優勝者がインタビューで「とんでもございません」と言って物議を醸したという話もあったらしい。

○フリーマーケットの「フリー」の意味は?
試しに後輩アナウンサーに聞いてみたら、「えっ?free(自由・無料)じゃないんですか?」という答え。
フリーマーケットの日本語訳は「蚤の市」。つまりフリーの意味は「flea(のみ)」なのです。アナウンサーの辞書を調べても「free」は載っていませんでした。でも日本では今は混同しちゃって定着していますけどね。

○〜した矢先のことでした。
先日、あるニュース原稿にこう書いてありました。

「2学期が始まった矢先のことでした・・・」

私は日本語が変だと思い咄嗟に次のように書き直して放送しました。

「2学期が始まる矢先のことでした・・」

ところが、放送後その地域ではもう2学期が始まっていたことを知らされました。
それなら「矢先」ではなく「直後」という表現をしなくてはなりません。
「矢先」というのは、まだ始まっていない、まさに始まろうとしている状態で何かが起こる時に使います。
だから「直後」の意味で使うのは間違いです。注意しなくちゃ。ポリポリ。

先日、文化庁から恒例の「国語に関する世論調査」15年度版が発表されました。
これを見るといろいろ驚きがあって興味深いですよ。
お時間のある方は是非、文化庁のウェブをご覧ください。

私達アナウンサーも日本語には拘ってがんばります。

   
 
    
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