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2月6日 クウェートに行きました。

 
自衛隊のイラク派遣。
現地の様子は?そして、そこに身を置くとどんな感じがするのか知りたかった。

クウェートに入り、イラクとの国境ギリギリまで行った。
防弾チョッキを着てヘルメットをかぶり車から降りる。
未明の寒さからなのか、それとも恐怖からなのか体がブルブル震えだす。

辺りは砂漠。それ以外何もない。
見晴らしはいいが、逆に自分達の動きがよく見られている気もする。
と、余計な想像ばかりしてしまう。これが極度の緊張感なのか?

そんな中自衛隊のサマワ入りを木の陰に隠れて待つ。
2時間、3時間と待つうちに空が白んでくる。
防弾チョッキの重さが身に堪える。

たった数時間でこのくたびれよう。
緊張するって体力も精神力をも奪っていく。

こんな状況下で自衛隊員は活動するのだ。
しかも、イラク国内は私が経験した緊張の比ではないだろう。
現場の隊員らの使命感には敬服する。
きっと、イラクを良くしていこうという信念があるからこそだ。それが無事全うされることを願う。

そしてこのイラクに侵攻され湾岸戦争で大きな被害を受けたクウェート。
しかし、今、そのクウェートがイラクを救おうと援助物資を手配している。
イラクに家族を殺されたクウェート人のお宅を訪ねた。
日本の自衛隊の力でイラクの市民に平和と安定をもたらしてほしいと言っていた。
家族を奪われたクウェート人にとって、苦しんでいる今の一般のイラク国民は、同じ戦争の被害者なのだ。

いろいろなことを考えさせられた10日間だった。

   
 
    
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