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10月23日 パキスタンに取材に行きました。

 
パキスタンに取材に行きました。

まず行ったのがイスラマバード郊外にある大規模な難民キャンプでした。
東京ドームが何十個も入りそうな広大な敷地に150万人の難民がいて、ほとんどは20年前の旧ソ連との戦いで発生した難民でした。
しかもどの家庭もたくさんの子供ができて10人家族なんて当たり前。
みんな小さくて、3歳の子が1歳の子の面倒をみているのです。
そんな子供のあどけない表情があまりにも可愛くて、かえって痛々しく感じました。

子供達はしきりに学校に行きたがっていました。
勿論難民の子供は学校へは行けません。
満足に食べ物もなく、水もなく、仕事もなく、家族はその日生きることに精一杯です。
そんな環境で、子供の将来を考える人も心配する人もいません。

義務教育のないパキスタンでは学校へ行けない子供達がたくさんいます。
国民の約60%は文字を読み書きすることができません。
でも公立の学校長に話を聞くと、パキスタンでは学校に行きたいという意志があれば、授業料は無料だし、必ず通えるシステムだということです。
でも実際は子供達は、貧しい家庭を助けるために、学校にいかず仕事をしているそうです。

日本では学級崩壊なんていう問題がありますが、無論、国の教育制度が全く違うとは言え、ここでは学校自体に行きたくても行けない子供がたくさんいるのです。
国が違えば教育問題も全く異質になるのですね。
父親としてもショックを受けた1日目でした。

   
 
    
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