14 吉原
吉原のタイトルは「左富士」 普通、東海道を京に向かえば富士山は右側に見えますが、このあたりの街道の向きから道路左側の松並木の間に富士が見えるとして、「左富士」という名勝となりました。
現在この場所にはわずかに一本老松が残っていて、名勝として保存されていますが、周りは工場に囲まれています。 晴れていれば、私の後方、工場の屋根の上から少しだけ富士の頭が見えるはずのポイントですが、この日は雲に覆われていました。
15 蒲原
蒲原のタイトルは「夜之雪」 雪がしんしんと降り積もる夜に村人が笠を着けて歩いていく。静まり返った中、ギュッギュッと雪を踏みしめる音が聞こえてきそうです。雪の積もり方が静岡というよりは、新潟とか東北地方の雰囲気です。そして実際に蒲原の宿に行ってみると、絵のような急な斜面は宿場周辺にありませんでした。やはり、広重がイメージを大分膨らませて書いた構図なのかもしれません。この絵を描いたと思われる場所にほど近い?という所に記念碑が建っていました。
宿場自体は当時の雰囲気を残していました。古い建物も現存しています。