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12月11日   ワールドプロレスリング実況四銃士の闘魂コラム#93
〜ミラノコレクションが描く筋書きと1・4復活〜


Reported by 櫻井健介


プロレスコラム執筆。
今回は何を書こうかと頭を巡らし悩む、悩む、悩む…。
それでも、何だか連載を持つ小説家か漫画家にでもなった気分で「まんざらでもないな〜」と鉛筆を鼻の下に挟んでテーマを考える。
えっ、鼻の下に鉛筆?そうそう鉛筆は使っていない。
パソコンで原稿を打っているのだ。これは失敬(苦笑)。


鉛筆?で、ふと思い浮かんだのだが
鉛筆で書いたものは消しゴムで消すことができる。
至極当然のことであるのだが、
彼の描いた筋書き、リング上で描いた闘いの構図は
私の心からそう簡単には消せないものとなっている。
彼の動向が大変気になっているのだ。
彼とは…ミラノコレクションA.T.である。
そう、前回に続いて彼のことについて筆を、
いやパソコンを打つ指を走らせることにする。

11月3日、群馬県館林市民体育館で行われた
ジュニアヘビー級3人タッグマッチの試合後に、
ミラノコレクションA.T.の挑戦を受ける形で
タイガーマスクが「初代が巻いていたベルト」と思い入れ
強く保持しているNWA世界ジュニアヘビー級のベルトを懸けて、
タイトルマッチを行うことを決めた。
前回コラムで紹介した「両者の因縁」が生まれた
10月9日の両国国技館大会から、わずか25日での出来事だった。

10月9日以降、リング上で8度も顔を合わせた
タイガーマスクとミラノコレクションA.T.。
その度に、ミラノコレクションA.T.はタイガーマスクを挑発し続けてきた。
そして幾度となく反則負けを喫してまで
タイガーマスクのマスクを剥ぎ取り、自らのコレクションとしていった。
そうまでしてミラノコレクションA.T.がタイガーマスクを意識する理由・・・
それは前回書いたように
タイガーマスクが腰に巻くNWA世界ジュニアヘビー級のベルトである。
白いベルトと称されるNWA世界ジュニアヘビー級のベルトに魅せられ、
世界進出を目論むミラノの思惑は
そのベルトの持つ権威を欲しているのである。

ただ、思うに彼の狙いの「真意」は他のところにあるのではないか。
闘龍門に始まり、海外のインディー団体を渡り歩いてきた
彼の経験、実力、そして人気は疑う余地のないものである。
しかし、キング・オブ・スポーツ、
日本格闘技界の老舗「新日本プロレス」の敷居をまたいで
セルリアンブルーのマットに足を踏み入れることは、
他のそれとは違うことを強く感じていて、
故にそれに見合うだけの価値、インパクトを残さなければ
生き残ってはいけないと考えているのではなかろうか!?
だから挑戦の序列を度外視するほどに王者を挑発し、
脳裏に己の存在を焼き付けるべく
ラフファイトで王者のマスクを剥ぎ取り続けた。
それが、彼なりの新日本での価値の見出し方、
存在感の示し方なのだと。
そしてついに、王者の怒りの導火線に火をつけることに成功し、
タイトルマッチを実現させたと考えれば
彼の描いた筋書きが見える気がする。

かくして迎えた11月6日、
両者2度目のシングル対決、タイトルマッチの行方は・・・
黄色い悪魔とも言われる怒りし虎の鋭い牙の前に、ミラノは屈した・・・。
王者タイガーマスクは4度目の防衛に成功し、
10月9日、両国国技館で喫した敗北の借りはきっちりと返した。
だが、すぐさまミラノコレクションA.T.は、
自らの進退をかけた再戦を要求した。
七転び八起き、一度屈してもまた立ち上がる。
ミラノコレクションの筋書きには続きがある。
彼の描く筋書きは、そう簡単には消せない!


プロレスと日々格闘する櫻井アナ

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Reported by 古澤 琢


プロレスファンにとっての初詣「1・4東京ドーム」が決定した。

今年の1・4以降、
「ドーム大会」封印を宣言していた新日本だけに、
「本当にやらないのか」
「やっぱりドーム大会がないと」
などとファンの間で様々な論議がなされてきた。

そんな中でのドーム大会開催決定のニュースは
新日本が腹をくくって逆襲に出る証拠でもある。

もちろんその背景にはここ数ヶ月の観客動員の
増加とリングに戻ってきた「熱」の存在を忘れてはならない。

その1・4東京ドームに新日本はとびきりのサプライズを用意していた。

「武藤敬司率いる全日本が全面協力」

今までも一人か二人の選手が両団体を行き来することは
あったが、今回は全面協力である。
故ジャイアント馬場が立ち上げた全日本と
35年の歴史の中で初めてタッグを組むことになった。
プロレス史に残るビッグサプライズなのである。

これにより今までには見ることのできなかった
夢の試合が多数実現することになる。

かつての闘魂三銃士である新日本の蝶野正洋と全日本の武藤敬司
袂を分かったテンコジこと新日本の天山広吉と全日本の小島聡
現三冠王者の鈴木みのると永遠のライバル永田裕志

そしてやはり注目はIWGP王者。
現王者の棚橋弘至がその時点でもチャンピオンなのか、
それとも12月10日のタイトルマッチで勝利し
中邑真輔が腰にベルトを巻いているか。

新日本が起こした「熱」。
その熱は周囲を巻き込みさらに温度を上げ
膨張していく。全日本もその熱に影響され
ともにプロレス熱を高めることを決意した。

1・4の東京ドームはプロレスの長い歴史の中で
記念すべき大会になることは間違いない。

プロレスの火は消えていない。
一時期くすぶっていた新日本プロレスの炎は
ファンの熱気という酸素と反応し
今にも大爆発しそうだ。
やはり1月4日は「プロレスの日」である。


夢のビッグマッチが実現!!
   
 
    
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