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2月6日   ニューヨーク支局報告 #7
〜ボストン出張は通算3回!〜

マサチューセッツ州のボストンはニューヨークから北東に飛行機で約1時間、ラガーディア空港からシャトル便が出ているのでとっても便利です。
だいたい30分から1時間に1便の割り合いですから、どれだけたくさんの人が気軽に移動しているかが、お分かり頂けるかと思います。
運賃は往復で2〜3万円というところです。
全3回のボストン出張を順を追ってご紹介します。


ようこそ、ボストンへ!
大学の時の旅行以来20年ぶりのボストンです。

1回目の出張はボストン・レッドソックスの地区優勝の取材でした。
9月の終わりという気候の良い時期で、しかもレッドソックスが絶好調。
ということで、ホテルがなかなかとれませんでした。


こちらが宿泊した「スーパー8(エイト)」。
いわゆるチェーンのホテルです。

普段はとっても安いスーパー8が一流ホテル並みの値段でした。
値段が上がっても施設は変わりません。
さて、私の部屋は上の写真のどこでしょうか?


この半地下部分の一番手前。
緑のブラインドで中は見えません。

そう、私の部屋は左から2列目の一番下、半地下というより「地下」の部屋でした。
部屋の真ん中に真っ赤な超特大風呂が設置されているなど妙な雰囲気で、空気も心なしがどんよりしていました。


初めて球場へ。
フェンウェイパークの外で無料の新聞をもらいました。

ホテルで味わった妙な感覚も球場に来ればスッキリしました。
夕方から熱狂的なボストンファンがどんどん集まってきます。
ホットドッグをビールで流し込んで、試合前から皆さんハイテンションです。


歴史のある球場は落ちつきますね。
日本の畳の感覚です。

フェンウェイパークは川崎球場に似た雰囲気でした。
試合前の取材をひと通り終えたら腹ごしらえです。
記者専用の食堂もありましたが、せっかくなので球場内でボストン名物のクラムチャウダーを食べました。
さすが!絶妙の味付けでとっても美味しかったです。


こちらは記者室。
日本人の記者やカメラマンもたくさんいました。

ニュース原稿も書きますが、同時に、取材した内容や撮影した映像の説明も東京の本社に知らせなければいけません。
球場の中はネット環境が良く、メールは気持ちよく送れました。
第1回ボストン出張はレッドソックスの地区優勝を伝えて無事終了しました。


ハーバード大学の講堂。
イグノーベル賞の授賞式会場です。

第2回出張は第1回のおよそ1週間後の10月初め、イグノーベル賞の取材でした。
イグノーベル賞はトンチのきいた研究や発明に贈られる賞で、日本ではこれまでにカラオケやバウリンガルなどが受賞しています。


全身銀色の人が懐中電灯を持って、ずっとウロウロしていました。

受賞した研究や発明はそれぞれ素晴らしいのですが、授賞式の演出には大いに疑問が残りました。
基本的には観客を笑わせようという方針のようなのですが、上の銀色の人達も含めて全体的に全く面白くありませんでした。
人を笑わせるのは難しい、と改めて思った次第です。


ホテルからの眺め。
チャールズリバーのほとりです。

この第2回ボストン出張ではホテルの地上階に泊まれました。
ニューヨークに戻る朝に一回見ただけですが、川を望む景色は思わず深呼吸をしたくなるほどの開放感がありました。


空港へ行く途中。
チャールズリバーのボートハウスです。

ボストンはたくさんの大学があって、各大学がこのようなボートハウスを持っているようです。
球場同様に歴史を感じました。
アメリカ人の観光旅行者が多いのも理解できます。


10月21日、ア・リーグのチャンピオンシリーズ第7戦です。

第3回ボストン出張は、アメリカンリーグの優勝が決まる試合の取材でした。
ア・リーグのチャンピオンシリーズも3勝3敗で第7戦までもつれ込み、しかもこの試合の先発は松坂です。
日本人としては、負けると袋叩きにあうのではないか、そんな危険さえ感じる試合前でした。


フェンウェイパークの外には荒くれ者。
一触即発の雰囲気です。

実際、対戦相手クリーブランド・インディアンズのファンに物を投げつける人も多数いました。
ボストンの街は興奮状態が頂点近くに達しているようでした。


そこで登場、ボストン市警察!
向こうの方の黒い集団です。

暴動の恐れさえあるという時に警察は黙っていません。
試合直前の球場にバスが横付けされたかと思うと、中から警棒を手にした警察官が次から次に降りてきたのです。
その数、大量。数えられないほどでした。
その時わたし達が交わした会話は「すごい人数だね」「なんか、なぐる気まんまんって感じ」というものでした。


フェンウェイパーク前のスポーツバー。
満員のファンが大盛り上がり。

警察官の高揚ぶりに気おされしたか、チケットのあるファンは静かに球場内へ、チケットの無い人は大人しくスポーツバーに収容されていきました。
スポーツバーの中は、酒が入って大声が飛び交うものの、レッドソックスファンばかりということで、和気あいあいの雰囲気でした。


試合後、どこからとも無く馬が登場!

結局、先発の松坂も責任を無事果たし、レッドソックスは優勝を決めました。
優勝の瞬間、球場の外で取材していた私達の前に、思わぬ壁が立ちはだかったのです。
それはボストン市警察の騎馬隊でした。
歓喜にわくファンとともに、私達も排除の対象となったのでした。


近くで見ると、馬って大きいですね。怖かった。

第1回出張の地区優勝取材の時には、ファンの中で取材する羽根田カメラマンは、警察官にわき腹を警棒で思いっきり叩かれアザができました。
今回は踏み潰されるかもしれない、などと思いながら私達は素直に逃げ惑うのでした。


翌朝、球場外の公式グッズショップの前。
奥の一団は?


よ〜く見ると、日本からの修学旅行でした。

優勝から一夜明けた朝、取材で訪れた球場前で見慣れた一団が目に入ってきました。
「確か、ここはボストン。奈良、京都ではないはずだが」と思いながらジーッと見ると、日本から修学旅行に来ている高校生でした。
なるほど、豪勢なものですね。


地元テレビ局がテレビ朝日スタッフに取材を敢行。

ホリとかトシとか呼ばれている我が同僚の堀内敏之プロデューサーが、取材に来る海外メディア、ということで取材を受けました。
期待に胸をふくらませてニュースやインターネットを再三チェックしましたが、結局のところ放送はされなかったようです。
とまあ軽くオチがついたところで、3回にわたるボストン出張報告を終わりにいたします。
   
 
 
    
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