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5月21日   ワールドプロレスリング実況三銃士の闘魂コラム#139
〜トモダチニウラギラレタコトハアリマスカ?〜

小学生のとき、クラスメート全員から無視されたことがある。

ある日突然、誰も口をきいてくれなくなる。
話しかけても返事が返ってくることはない。
何が起こったかわからず、小学生の頭の中はパニック状態。
悔しくてさびしくて、でも親には言えなくて・・・
学校に行くのが恐ろしく憂鬱だったことを憶えている。

2、3日すると何人かが話しかけてくれ、
1週間もすると今度は他のヤツが無視され始める。
その頃は、順番に誰かが無視されていたと記憶している。
いじめっ子もその腰巾着も誰もが順々に被害者になり
加害者になる。

自分が子供の頃のイジメはこんな感じで、
いま振り返ると幸せな時代だったと思う。
もちろんいじめられた数日間の記憶は際立って嫌な記憶だが・・・


注 ここまではいじめられていません

昨日まで親友だと思っていたヤツに裏切られる。
子供の頃ならともかく、大人になってまでそんな経験をすることはまずない。
しかし「もしあったら」と思うとゾッとする。
子供の頃のいじめられた嫌な記憶を引っ張り出すと
想像に余りあるものがあるのだが、
そんな苦い想いを30代半ばを過ぎてどっぷり経験している男がいる。

猛牛
天山広吉、である。

飯塚高史との友情タッグは、見るものが照れるほどの
クサい男の友情丸出しでそれが逆に新鮮であった。

修学旅行の定番土産だったペナントを思わせる
「友情」の文字が大きく入った「友情Tシャツ」なるものまで売られ、
なかなかの売れ行きをみせていたほどである。
身を挺して仲間の危機を救う姿は
「日本人が忘れかけていた大切な何か」を
思い出させてくれていたのだ。


身を挺して飯塚を救う天山 これぞ友情タッグ

しかしそんな友情タッグも、飯塚のまさかのGBHへの裏切りであっさりご破算。
裏切られた天山の心中は想像を絶する。
自分の幼い頃を重ね合わせたりすると、なおさらである。
自分が信じていた飯塚が敵側GBHに寝返ったこの状況。
飯塚どうしてくれようぞ、ってな具合か。


これが歴史に残る裏切りの瞬間

そしてここまで際立った遺恨にファンの期待は当然高まる。


裏切った飯塚の心中やいかに?
この落とし前は?
こうなったらデスマッチで決着をつけるか?


天山怒ってますっ!!

選手の感情が見えるからプロレスは面白い。
選手に感情移入できるから、よりプロレスに熱中する。


今回は子供の頃の苦い記憶を引っ張りだして
天山に感情移入して見てみようと思う。
   
 
    
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