小学生のとき、クラスメート全員から無視されたことがある。
ある日突然、誰も口をきいてくれなくなる。
話しかけても返事が返ってくることはない。
何が起こったかわからず、小学生の頭の中はパニック状態。
悔しくてさびしくて、でも親には言えなくて・・・
学校に行くのが恐ろしく憂鬱だったことを憶えている。
2、3日すると何人かが話しかけてくれ、
1週間もすると今度は他のヤツが無視され始める。
その頃は、順番に誰かが無視されていたと記憶している。
いじめっ子もその腰巾着も誰もが順々に被害者になり
加害者になる。
自分が子供の頃のイジメはこんな感じで、
いま振り返ると幸せな時代だったと思う。
もちろんいじめられた数日間の記憶は際立って嫌な記憶だが・・・ |
注 ここまではいじめられていません |
昨日まで親友だと思っていたヤツに裏切られる。
子供の頃ならともかく、大人になってまでそんな経験をすることはまずない。
しかし「もしあったら」と思うとゾッとする。
子供の頃のいじめられた嫌な記憶を引っ張り出すと
想像に余りあるものがあるのだが、
そんな苦い想いを30代半ばを過ぎてどっぷり経験している男がいる。
猛牛
天山広吉、である。
飯塚高史との友情タッグは、見るものが照れるほどの
クサい男の友情丸出しでそれが逆に新鮮であった。
修学旅行の定番土産だったペナントを思わせる
「友情」の文字が大きく入った「友情Tシャツ」なるものまで売られ、
なかなかの売れ行きをみせていたほどである。
身を挺して仲間の危機を救う姿は
「日本人が忘れかけていた大切な何か」を
思い出させてくれていたのだ。 |
身を挺して飯塚を救う天山 これぞ友情タッグ |
しかしそんな友情タッグも、飯塚のまさかのGBHへの裏切りであっさりご破算。
裏切られた天山の心中は想像を絶する。
自分の幼い頃を重ね合わせたりすると、なおさらである。
自分が信じていた飯塚が敵側GBHに寝返ったこの状況。
飯塚どうしてくれようぞ、ってな具合か。 |
これが歴史に残る裏切りの瞬間 |
そしてここまで際立った遺恨にファンの期待は当然高まる。
裏切った飯塚の心中やいかに?
この落とし前は?
こうなったらデスマッチで決着をつけるか? |
天山怒ってますっ!! |
選手の感情が見えるからプロレスは面白い。
選手に感情移入できるから、よりプロレスに熱中する。
今回は子供の頃の苦い記憶を引っ張りだして
天山に感情移入して見てみようと思う。 |