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5月31日   ワールドプロレスリング実況四銃士の闘魂コラム#117
〜嫌いなヤツ〜

魔性のスリーパーを操る飯塚高史はバーナードが嫌いだ。
破壊狂獣ことジャイアント・バーナードも飯塚が大嫌いだ。

稚拙な書き出しで恐縮だが、2人はこんな関係にある。

思い起こせば2月の試合で飯塚がバーナードを
スリーパーで絞め落としたことからこの遺恨は生まれた。
バーナードからすると「これほどの屈辱はない」だろうし、
その後突っかかってくるバーナードに対して飯塚は
「来るなら来い、コノヤロー」となるわけだ。

「遺恨」「因縁」「ライバル」などと比喩される関係は
プロレスの世界では大昔からあった。

古くはアントニオ猪木とジャイアント馬場。
ちょっと古いと藤波辰彌(当時は辰巳)と長州力。
最近だと棚橋弘至と中邑真輔などなど。

遺恨があるから盛り上がる。
因縁の相手との対決に思いを馳せる。
自分もライバルに勝ちたい。
そういうファンの思いと選手の気持ちが
シンクロするからこそプロレスがこれだけ盛り上がると言える。

リングに上がれば上司も部下も、先輩も後輩も関係ない。
ぶん殴り、けり倒して最後に立っていたものが勝ちだ。
しかし、我々の社会ではそうはいかない。
ムカつく上司も嫌いな先輩も殴るどころか口答えすらままならない。
ちょっと刃向かおうものならリストラの憂き目にさえあいかねない。
プロレスのリングと会社のデスクとは違うのだ。

そんな閉塞感を吹き飛ばしてくれるのがプロレスなのだろう。
嫌いなヤツをリング上のレスラーに重ね合わせて
やられるところをみてスカッとしたいのではないだろうか。

アナタは自分をリング上の誰に当てはめて
嫌いな上司を誰に当てはめてプロレスを見ていますか?
そんなプロレスの見方もまた「アリ」だと古澤は思うんですけど。

      
「破壊狂獣」ジャイアント・バーナード!           飯塚高史の必殺技は魔性のスリーパー!
   
 
    
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