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12月22日 |
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ワールドプロレスリング実況三銃士の闘魂コラム#58
〜世界標準〜 |
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子供のころからプロレスが大好きだった。
「まだ見ぬ強豪」という言葉の響きに胸を躍らせた。
“人間山脈”アンドレ・ザ・ジャイアント
“ブレーキの壊れたダンプカー”スタン・ハンセン
“超人”ハルク・ホーガン
中でも僕が一番強いと思っていたのは
“野獣”ブルーザー・ブロディーだった。
2メートル近い体から繰り出される芸術品のような
ドロップ・キック、人間離れした跳躍力から放たれる
フライング・ニードロップ。全ての技がブロディーという
フィルターを通すとフィニッシング・ホールドになった。
ブロディーが遠い地で亡くなり、長い間僕の中の世界標準は
更新されないままにいた。
そこに出てきたのが現・IWGP王者のブロック・レスナーなのである。
元WWEのトップレスラーだっただの、
初挑戦でIWGPを取っただの、
藤田と蝶野との3WAYを制しただの、
データはこの際関係ない。
琴線を揺さぶったのはこの男の圧倒的な「強さ」なのだから。
蝶野をあれほど簡単にリフトアップするレスラーを初めて見た。
あれほどのスピードで藤田をコーナーに
串刺しにするレスラーを初めて見た。
全てが規格外、ブロディーやホーガンにかつて感じた
「世界標準の強さ」を20年ぶりに感じたのだ。
12・10大阪、12・11名古屋のリングにレスナーが上がる。
1・4東京ドームのリングにレスナーが上がる。
それだけで気分が高揚する。
彼が何かする度に
プロレスの歴史に偉大な足跡が刻まれていく。
世界標準の男から目を離してはいけない。 |
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