―― 第16話「天才の系譜」で、右京の姪・花ちゃん(原沙知絵)が登場して3人の やりとりがおもしろかったですね?
水谷
:
彼女とは正確には姪ではなく、ものすご〜く遠い親戚という設定なんですけどね。
寺脇
:
あのシーンの一連の芝居は台本には書かれていないことですから、その場で生まれた芝居なんですよ。
水谷
:
右京を真似た芝居もよかったんですが、なんと言ってもあのときの薫のリアクションが面白かった!
寺脇
:
「右京さんが二人いる!」ってね。
水谷
:
監督が右京の仕種にこだわりをもってくれていて、右京の何気ない手つき、紅茶の入れ方、カメラ前に出て人差し指を立てるとかね。
寺脇
:
あの人差し指を立てるというのは結構むずかしいんですよ。僕も、「節約殺人」(第18話)で右京風に推理するシーンがあったんで、カメラの前で指を立てようとすると、何回やっても目が真ん中に寄っちゃう。指を直視しちゃうんです。
水谷
:
それで僕が、カメラの向こうを見るようにアドバイスしたんですよ。
寺脇
:
でも実際やってみたんですけど、カメラの向こうなんて見られないですよ。だから顔を横にして、横目で見るようにしたんですけどね。
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