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花とアルプス 初夏のスイス登山鉄道の旅編 撮影日記

レティバチーズを運ぶ男性
魅力満載のスイス料理
海外ロケに行くと気になるのが、その国の料理。スイスと言えば、まず思いつくのがチーズだ。チーズフォンデュやラクレット・・・最近では日本のレストランでも食べられるようになったが、やはり本場の味が気になるところ。
とはいえ、過密な撮影スケジュールの中では、ゆっくりと夕食を楽しむ余裕はない。念願のラクレットを食べられたのは、ロケ後半になって少し落ち着いた頃だった。
私の頭にあったラクレットのイメージは、シェフが大きなチーズを持ってきて、断面をナイフで削いでくれるというもの。しかし、実際に出てきたものは、すでにスライスされたチーズと鉄板。自分でチーズを溶かして、ジャガイモやオリーブにかける。もちろん、これはこれで美味しかったが、やはり豪快にチーズをそぎ落とす瞬間を見たかった。
それにしても、スイス人のチーズに対する愛情には驚く。田舎町で見かけたのは、なんとチーズの自動販売機。日本では時々、野菜の自動販売機を見かけたりするが、野菜ではなくチーズを並べてあるのも、なんともスイスらしい。
チーズ料理に欠かせないのがワイン。スイスワインはあまり輸出されず、国内消費が多いため、日本でも滅多に見られないのだとか。シャスラという品種のブドウを使った白ワインは、さっぱりとして飲みやすく、味の濃いチーズ料理にもピッタリ。ワインの味が分からない私でも、その美味しさに2杯、3杯とついつい飲み干してしまった。
撮影隊にとって、何より有り難かったのがキオスク(売店)の存在だ。ホテルの朝食は朝7時くらいからだが、我々の出発はいつも5時~6時なので残念ながら食べられない。そこで、駅近くのキオスクでパンとコーヒーを買うことが殆どだった。
早朝、キオスクに入っていくと、パンの香ばしい匂いが店内に漂っている。置かれているパンはどれも焼き立てで温かい。それもそのはず。なんと、店内に大きなオーブンが設置されていて、毎朝店ごとにパンを焼いているのだ。ふわふわのクロワッサンは、パン屋さん顔負けの美味しさだった。
スイス旅行で早朝に出発したい方は、ぜひキオスクのパンをオススメする。
ディレクター 岩田有正
ツヴァイジンメンのキオスク
チーズの自動販売機