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マドンナは、他のことをやっても一流になれる人だと思うーー小林克也さん
――克也さんから見た、マドンナという女性の凄さとは?
普通のアーティストとは、桁外れに違うというか…例えばね、「自己顕示欲が強い」とか「天才」という言葉がナレーションの中にも出てきたけど、自己顕示欲が強い、っていうのは、アーティストだけじゃなく、普通の人にもあるものなんですよね。自己顕示欲が強い人は、たいていの場合、周りをあまり見ないんですよ。彼女は、凄く物を見る人なので、単なる自己顕示欲じゃないんですよ。状況を見て、どうやればアピールできるのかを物凄く知っている人。分かりやすく言うと、80年代に、シンディ・ローパーと人気を二分してたころがあるし、マドンナを一瞬だけど追い越したマライア・キャリーもいた。シンディ・ローパーはね、ツアーをやっていたとき、自分のバンドのギタリストが凄くカッコイイ人で、例えば武道館なんかでギターソロをやると女の子たちが「キャー!」って騒ぐわけ。シンディ・ローパーは、自分より目立った、って言ってその人をクビにしたんですよ。マライア・キャリーも、ジョーっていうシンガーがいて、彼も女の子たちに騒がれていたんだけど、日本に行くときに空港に行ったら、「お前はこなくていい!」って追い返しちゃったんです。でも、マドンナの場合は、そういう人たちを「どうして目立つんだろう?」って。自分のコンサートに来てくれる人は、もちろん自分目当てなんだから、もっと大きな目から見て、そういう人たちを利用して、もっと目立とうと考えるわけです。そういう才能を持っている。今度のアルバムのプロデュースは、自分のバンドの人間なんですよ。それより前は、先端の音を作る人間だったんですよ。だから、新しいアルバムも当然、そういう先鋭的な人たちを使っていくと思わせて、自分のバンドのやつを使う…全然違いますよね、メンタリティーが。そういう部分は、一般の人があんまり見ていない点ですよね。おそらく彼女は、何をやっても成功するタイプだと思うんです。マドンナが35ドルを持ってNYに来たとき、悪い言葉で言うと、男から男へと渡って生活してたんだけど、ごく短い期間だけ、ホームレス状態のときがあったんですよ。そのときに彼女がいうには、そういう生活のコツは、マクドナルドの袋を探すことだ、と。そこには、フレンチフライが残っている、って言うんです。1日か2日ホームレスをやって、もうそういう極意みたいなものをつかんでる(笑)。他のことをやったって一流になる人だよね、きっと。

――一般的には、センセーショナリズムの中で語られることが多いわけですが、それが真実の姿ではないわけですよね。
それは、彼女が計算の上でやったことだからね。商売として考えると、自分が売れると普通のファンは、マドンナに対してあるイメージを持つわけですよ。そうすると、彼女はちょっと先回りして、イメージを壊しちゃうんですよ。で、みんなをビックリさせて、その次に別のイメージを作り上げる、っていう。ファンの方が飽きて捨てちゃうじゃないですか。それより前に、壊しちゃうんです。ショーン・ペンとの結婚式の話も象徴的ですよね。パパラッチに知らせていた、という…。だけど、あんまりやり過ぎたりもしないんですよね。2回目のイラク戦争のときに問題になったビデオクリップも、MTVなんかが問題視する前に、サッと下げちゃうの。で、内容を変えたものをすぐに出すんですよね。

――そういう敏感さが音楽性にも現れていますよね。
アーティストとしての場合も共通するものがあって、マドンナは、ボーカル力は一流だけど、マライアやホイットニー・ヒューストンみたいに超一流ではないわけですよ。それを自分がよく知っているわけです。だから自分はどうすればいいか、って考えているわけです。

――今回でSmaSTATION-5も終わり、番組がスタートしてから丸5年が過ぎたわけですが、最初からずっとこの番組に携わってきた克也さんにとって、この5年間はいかがでしたか?
香取くんの知的好奇心や興味を満足させるネタ選びや方向性で進んできましたよね。それは、みんなと共通するところが凄くあるわけです。逆に僕は、自分が弱い分野のナレーションもやったりするわけで、スゲー勉強になってる(笑)。

――香取編集長も、いろいろな面で成長したと思います。
彼の年で、成長しないとダメよ(笑)。みんな成長する時期だから…。どれくらい成長したか、っていうのは、本人しかわからないことだけどね。

――今後の香取編集長に期待することは?
いまもちょっと、(香取編集長やスタッフとの)打ち合わせでマドンナのことを話してたら、そこから一般論になってきたんだけど、どれくらいみんなを驚かせることが出来る力を蓄えられたか、ってことだよね。彼は「サプライズ」っていう言葉を使ってたけど、 みんながこうだろうな、って思うところを、ガタンとひっくり返してくれるようなところを期待しています。そういう意味では、この番組っていうのは、おそらくいろんなことをやってもパッと戻るから、彼にとっては、自分がどれくらい動いたかを計る基準になるんじゃない? 何やるかわかんない番組だしね。番組ではやってないけど、英語だって相当上手くなってるし…。

(小林克也さん)

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