今回、「サンデープロジェクト」のW杯企画のリポーターとして、日本の対戦相手であるオーストラリアとクロアチアに取材に行ってきました。 その模様を、リポート形式で複数回に渡ってお伝えします。 まずは日本の初戦の相手である、オーストラリアからです。 オーストラリア編(1)「Aリーグ発足の意義」 皆さんはオーストラリアのスポーツと聞くと、何を思い浮かべるでしょうか? 大概の人はこう答えます。 「ラグビー、水泳、クリケット。」 つまり、そこに、「サッカー」という答えはほとんどありません。 実際に、オーストラリアでは「サッカー」は長い間、マイナースポーツでした。 オーストラリアでは3種類のラグビー(オージールール、ラグビーユニオン、ラグビールール)とクリケットが4大メジャースポーツと呼ばれ、「サッカー」は競技人口こそ多いものの、人気のあるプロスポーツとはほど遠い存在でした。 ところが、近年、そのオーストラリアのサッカーに「革命」が起きました。 そして、その「革命」は豪政府主導の国家プロジェクトと呼ぶにふさわしいものでした。 今回のリポートではその「革命」の中身をお伝えします。 「革命」を構成する要素として、まず第一に挙げられるのが、「Aリーグ」の発足です。 「Aリーグ」とはオーストラリアリーグの略称で、オーストラリアサッカー初の国内におけるプロサッカーリーグを指します。 この「Aリーグ」は去年、発足したばかりのプロサッカーリーグで、8つのチームで構成(ニュージーランドに1つのチーム)されています。 このAリーグが発足するまえのオーストラリアにはナショナルサッカーリーグ(以下、NSL)というセミプロリーグしか存在しませんでした。