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2月4日 香港映画『クローサー』。その射程距離に入ってみました。

 
香港映画『クローサー』。今回は、その射程距離に入ってみました。

主人公は、3人の女性。

アジア最大のコンピュータネット企業が、コンピュータウイルスに侵され大混乱に陥り、「電脳天使」によって社長が殺されるという事件が起きる。
「電脳天使」は、リンとクワンという姉妹のアサシン(暗殺者)。二人は、コンピュータと衛星を駆使し、標的を確実に暗殺していく。
美しい姉妹の前に現れる強敵は、新人女性刑事のコン。頭脳明晰でカンフーの名手。
リンとクワンは、この社長暗殺事件に関わったことで、ある人物に命を狙われ、この事件を追うコンも彼の策略にはめられていく。そして、3人は相反する立場ながらも、反撃を開始する。

女性のための映画、そんな風に思った。

溜息が出てしまうほどに、格好いい。
長い脚、引き締まった体、ムダのない身のこなしで、邪悪な男ども(悪役に女性は登場しないのです)をばったばったと倒していく。
息をつかせぬアクションに、物語の「芯」をつくるのは、根底に流れる「姉妹愛」。
普段は「ありがとう」とか「ごめんね」とか言えないけれど、強くしっかりと二人はつながりあっている。
血のつながりは、記憶のつながり。
例えば、こんなシーン。
二人がケンカした次の日。リンがクワンのハンディカムの映像を再生すると、そこには、ぴょん、ぴょんとうさぎ跳びをしながら、勝手をしたことを謝るクワンの姿が。二人が幸せだった小さい頃、悪いことをした子には、うさぎ跳びのお仕置きだった。二人の気持ちが通じる一瞬が、心の優しい部分をきゅっとつねってゆく。

展開はまるでジェットコースター。「美貌」「強さ」「愛」「友情」…と女性の欲しいものがいっぱい詰まっている。
そして見終わった後には、爽快感。
多くの女性がこんな風に思うかもしれません。

ケリ、入れたいなぁ!
退屈な日常に、くだらない男たちに、“そこそこ”で生きている自分に。

女性にとって、自分の可能性を信じられるような、そんな強さをくれる映画。
男性にとっては…女性に優しくなるかもしれません。(ケリを入れられませんように!)

■作品データ/『クローサー』
監督:コーリー・ユン
脚本:ジェフ・ラウ
撮影:ヴィーナス・クァン
出演:ヴィッキー・チャオ、スー・チー、カレン・モク、ほか
配給:ソニーピクチャーズエンターテインメント/2002年/中国(香港)=アメリカ/115分

※3月、シネマスクエアとうきゅう他で公開予定

チャーリーズエンジェル・アジア版、とも称されるアクション満載の
香港映画『クローサー』。野村真季アナいわく、「私、泣いちゃったんですよ。
二人の姉妹の話ですが、私自身も三姉妹の末っ子なので、気持ちがよく分かるんで
す。姉への気持ち、姉の自分への気持ちがふぁっとにじみ出てきて、アクション映画ながら、ぽろぽろと泣いてしまいました。余談ながら、サブリさんも三姉妹の末っ子なんです。サブリがみたら、また泣くかしら??」

アクションだけの映画じゃないみたいですね。

◇野村真季アナの近況
今年の3月15日、16日に上演される『voice3』。ご存知テレビ朝日のアナウンサーたちが、日ごろのトレーニングの成果を発揮して、声のパフォーマンスを繰り広げる涙あり笑いありの舞台です。その舞台の演目に、故・壇一雄さん作「光る道」のお芝居も。
16歳の姫君を演じるのは、川北桃子、龍円愛梨、そして野村真季アナ!大舞台に向け、現在練習に余念がありません!

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