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4月18日 ほんわか話

そう、松の木の話をずーっと書きたかったのです。
ちょっと前の出来事なんだけど。

2年前の大晦日、台風で倒れた松の木に代わって、
小さな松の苗が祖母の家に仲間入りしました。

去年の大晦日、
年越しそばを食べてお腹が満たされ皆でのんびりとしていたとき、
「大変、忘れてた。」
突然、祖母が深刻な顔つきで立ち上がりました。
そのただ事ではない様子に、家族全員立ち上がって、祖母の後に続きます。

ゆっくりと、廊下をゾロゾロ、玄関の扉をガラッ、
足元に迫るヒンヤリとした霧に思わず身震い。

たどり着いた先は、なんと去年植えたあの小さな松でした。



「夕方5時になったらね、毎日、ゴザをかけてあげるのよ。」
と祖母。
膝丈くらいに成長した松の木をゴザでくるっと覆い、洗濯ばさみでちょ、っと留める。
「今日はさぞかし寒かったろうねぇ。」



ぶるぶると震えながらゴザを待っていた苗を想像しつつ、
なんとなくゴザになった気分で祖母を取り囲み、
みんなでほんわかした気分になっていました。

私サボテンですら枯らしたことがあるけれど、きっと何かの力になりに、また来るからね。



「桜スカート。年にこのシーズンしか履けません〜」


松井アナウンサーに撮っていただきました

   
 
    
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