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Vol.25 (2007/12/04)  映画「ディスタービア」


司会の仕事の前にパチリ☆
カメラマンは松井アナウンサーです^v^

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『ディスタービア』
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[Shock( ショック) ]という単語を、辞書で引いてみました。
(1) 物理的な打撃や衝撃
(2)予想外のことに出あったときの心の動揺。衝撃。
(3) 抹消の血液循環不全をきたし、
  急激に血圧低下・意識混濁・感覚鈍麻などが起こった状態。
(出典:大辞林)


映画のジャンルにおいて「ショック・スリラー」というと、どんな映画を想像しますか?
いわゆる、「あーびっくりしたなあもう!」という衝撃。
不意打ちで驚かされるイメージが強くありませんか?
映画『ディスタービア』は、
そういった類の心臓にのしかかる「圧」の連続を味わう映画とは、大分違います。

宣伝文句には、「まったく新しいスリラー誕生!!」とありました。
これ、本当でした。
結論から言うと、相当にオススメです。
スリラーなのに恋愛。サスペンスなのに青春。
重い事件を暴くのに、主役は高校生。
舞台は殆ど家の中。素敵です。新鮮です。

郊外の住宅地。
学校で暴行事件を起こし自宅軟禁処分となった主人公ケール(シャイア・ラブーフ) は、足首にGPS付き監視ベルトをはめられた状態で、自宅の半径30m以内からは出られない。
境界線からはみ出せば、即座に警察に拘束される。
自由のない状況でケールがみつけた楽しみは、覗き。
引っ越してきた同級生の美少女アシュリーの生活を覗き見し、恋心を膨らませる。
結局この美少女アシュリーと親友との3人で、近隣住民の覗き見を楽しみながら、
それが家の中からの探偵活動にエスカレートしていく。
駆使するのは、携帯電話・デジタルビデオカメラ・You Tube・iPod・パソコンといったハイテクアイテム。
高校生らしくこれらを駆使して連続殺人事件の容疑者を突き止めてゆく様子は、
イマドキ感満載。
こっちまで一緒に、うしろめたい、イケナイコトしているからこその胸の高鳴りを覚えてきてしまいます。

そう。この映画の何が魅力って、スリラーなのに恋心がくすぐられるところ。
殺人事件の容疑者を暴くスリラーサスペンスでありながら、主役は高校生。
巧妙に展開される殺人ミステリーに鼓動が激しくなる中で、
ものすごくセンシティブな恋愛が、長くないのに丁寧に描かれる。
スリルとラブの双方向から心臓を刺激されるのは、
映画鑑賞としてはこれ以上ない醍醐味ではないですか!?

FBIやCIAなどのプロが国を揺るがす陰謀に立ち向かう、などのストーリーにすっかり慣れてしまった昨今、こうした設定自体にときめきますが、
当然+もちろん!それだけではありません^^
目の付け所に加えて、ストーリー展開、映像、編集、
すべてにおいて、センスフル(私的造語^^)。

単なるスピードの速さを誇示するストーリー展開とは一線を画す巧妙なリズム感は、見る者を置き去りにすることがありません。
手持ちでゆらゆら揺れる、ケイルが撮っているビデオカメラの設定である映像(監督自らが撮っているそうです)では、自分も一緒に覗き見している感覚に陥らせられます。
カメラを離したケールの肉眼に映りこむ隣人の表情には、
自分まで、覗き見しているところを見つかったような恐怖に苛まされます。
そこに客観の映像。
そうそう、映画だったんだ、と安心させられる瞬間です。
これらが巧みなリズム感で小気味よく編集され、
観客としてはすっかりしてやられる格好です。

ケールとアシュリーの恋が発展するシーンの会話に、
「これ以上ないんじゃないかしら☆☆☆」という素敵なセリフがあります。
私は、そこを見るためにもう一度自腹で足を運ぼうと思っているくらい^w^

デートに映画を、という方にもおオススメです。
怖い体験を一緒にしたふたりは結びつきが強くなるといいますが、そこに恋愛ドキドキまで絡んだ映画ですから、逆に怖いものないでしょう?(意味不明)
ま、そういうことです^^
 
   
 
    
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