2006年。早稲田大学に程近い六畳一間のボロアパート。
僕が1人で暮らす築40年のその狭い空間に、
毎週のように集まっていた5人の仲間がいます。
当時、時同じくしてテレビ朝日から内定をもらった、
僕の「同期入社」の仲間です。
男5人。
早稲田大学が4人。東京理科大学が1人。
バラエティ志望が3人、営業志望が1人、アナウンサー志望が1人。
学校の後、アルバイトの後、不意に誰かが「飲もう」と声を発し、
お金がなかった僕らは、
最寄のコンビニエンスストアでお酒を買って、集まる。
皆の「中間地点」という理由から、集まるのは決まって僕の家でした。
そこにいつも最後にやってくる営業志望のI君は、
「今日本当に可愛い女の子いたけど、抜けてきたよ〜」
と毎回のように決め台詞。
でも、脈ありのコンパに参加するよりも、
5人が集まることが決まると5人で飲みたくなる、
なんてゆう、そんな不思議な集まりでした。
ずっと学生でいたい気持ちと、
でも早く仕事をしてみたいという興味とが入り混じる僕らは、
六畳の空間には収まりきらないほどに、大いに夢を語りました。
その空気がなんとなく、なんとなく心地よかったのかもしれません。
当時のテレビ朝日深夜バラエティを見ながら大笑いし、
「こんな番組を作りたい」とか、「俺ならこんな演出をしたい」とか。
学生ならではの夢が、そこには散りばめられていました。
あれから、少しの時間が経ちました。
入社してから4年。
それぞれの部署で、あの時話した夢を頭に描きながら、
でもそれとは遠い現実もかみ締めながら、
本当にあっという間に過ぎた4年間でした。
入社当初、「早く3年目になりたい」が口癖だった僕らは、
3年目になると今度は、「早く5年目になりたい」と口を揃えました。
間もなく僕らは、5年目を迎えます。
迷走しながらも4年間、前へと進んできた証でしょうか。
今回、その5人の仲間の一人、H君が、
ディレクターデビューを果たすことになりました。
H君の企画したバラエティ番組が、会議を突破し、
見事に特番で放送されることになったのです。
さらに!そのH君のデビュー特番の進行役を、
自分と、これまた同期小川アナの2人で担当させてもらえることに…。
ところで、H君は、
本当に、本当に、
愛すべきバカです。
H君を表す写真を1枚。 |