列車は10時04分の定刻通り
ドレスデンに到着しました

エルベ川のほとり
バロック様式の建築が並ぶドレスデンは
息をのむほど美しく優雅な表情をまとった街です

でも実はこの街は第2次世界大戦末期
爆撃によって粉々に破壊されてしまったのです

今目にしている街の姿は
人々が何十年もの歳月をかけて
こつこつと再建してきたものなのです

2005年にようやく再建されたフラウエン教会

外壁には黒ずんだ石の部分が混ざっています
これは爆撃によって崩落した教会の残骸を取り入れて
建て直したからなのです

瓦礫の中から見つかった古い十字架の下では
二度とこのような悲劇が繰り返されないよう
祈りの込められた炎が揺れていました