父よ、桂三枝 心の旅
 落語家、タレントとして大成功を収めた桂三枝さんだが、実は心の中にいつもスキ間風が吹いていた。
三枝さんの言葉を借りれば、「自分はどこから来て、どこへ行こうとしているのか?」。
今年59歳。父親の記憶は一切ない。
生後11ヶ月の時に父・清三さんが戦病死。三枝さんは母・治子さんの手ひとつで育てられた。
「父に会いたかった。父に触れてみたかった。」三枝さんは岐阜にある父の墓を訪ねた。菩提寺である善永寺。そこに待っていたものは三枝さんが初めて目にし、手にする父の残した遺書であり、父の位牌だった。
三枝さんは位牌を手にし、泣いた。遺書に押された父の拇印に自らの親指を重ね、「いまボクは確かに父の指を感じています」と言った。父の面影を探し求める桂三枝の心の旅である。
(制作:名古屋テレビ)

初めて父の遺書を手にした桂三枝(右)
岐阜・善永寺にて



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