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春の展覧会

2023424日(月)

「土門拳の古寺巡礼」

東京都写真美術館で開催されている展覧会「土門拳の古寺巡礼」では、写真家・土門拳が全国各地の寺を巡って撮影した作品、約120点が展示されています。
リアリズムにこだわった報道写真で知られる土門拳ですが、50歳の時に脳出血で倒れてからは、寺や仏像などの撮影に力を入れ始め、60歳以降は車椅子生活になりながらも不屈の精神で撮影を続けました。特に奈良県の室生寺(むろうじ)に心を奪われ、安置されている釈迦如来坐像を「どの角度から見ても飽きない」と繰り返し撮影したそうです。
土門拳の作品の特徴は、仏像の顔や手足などを部分的に捉える独自の視点にあります。京都・浄瑠璃寺の吉祥天(きちじょうてん)立像は、どこから撮れば思い描いた美しさを一番引き出せるのか、何時間も観察してから撮影したと言われています。
季節の風景にこだわって撮影したのが、鳥取県にある国宝・三仏寺投入堂(さんぶつじなげいれどう)の雪景色を捉えた作品です。お堂が山奥の断崖絶壁に建てられていることが分かるようにと、つららができるのを待って撮影したそうです。
会期:5月14日(日)まで
住所:東京都目黒区三田1-13-3
電話:03-3280-0099
開館時間:午前10時〜午後6時(木・金曜は午後8時まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜(5月1日は開館)
入館料:一般 1,100円 65歳以上 900円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:www.topmuseum.jp
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2023425日(火)

「桜花賞展」

郷(さと)さくら美術館では、「第10回 桜花賞展」が開催されています。この「桜花賞」は、日本画普及のため、若手日本画家30人に「桜」をテーマにした作品の制作を依頼し、審査を行うプログラムです。今回大賞を受賞した作品は、金沢の美術大学で助手をしている工藤彩さんが描いた「桜の間」。丁寧に桜の幹を描き、花びらもリアルに表現している点が評価されました。
優秀賞を受賞したのは、三谷佳典さんが描いた「瞬刻」です。日本画には珍しい構図を発想した力が評価されました。
歌舞伎が好きだという南裕里子さんの「巡り」は、少し変わったアプローチで桜を描いた作品です。全ての演目を終えた舞台で舞う紙吹雪を、観客席から見ている構図で桜吹雪として表現しました。
郷さくら美術館「第10回 桜花賞展」
会期:5月14日(日)まで
住所:東京都目黒区上目黒1-7-13
電話:03-3496-1771
開館時間:午前10時〜午後5時 ※入館は午後4時30分まで
休館日:月曜
入館料:一般 500円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://www.satosakura.jp
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2023426日(水)

「アートを楽しむ」

アーティゾン美術館で開催されている「アートを楽しむ −見る、感じる、学ぶ」は、作品の中に一歩近づけるような一風変わった展示が特徴の展覧会です。
「肖像画のひとコマ」と題された展示では、大正から昭和前期の画家・小出楢重(こいでならしげ)の自画像が紹介されています。描かれているのは、キャンバスに向かって絵を描く小出自身の姿。この作品を楽しむ工夫として、展示室には絵の中の様子を再現した部屋があり、来館者は帽子や絵筆を手に取って画家の気持ちを味わうことができます。
風景画の展示室では、1911年頃の銀座の街並みを描いた作品や、夕暮れのヴェネツィアの海を描いたクロード・モネの「黄昏、ヴェネツィア」などの作品を、世界中を旅するように楽しむことができます。そして19世紀後半のパリの日常を描いた作品を紹介する展示室では、当時は上流階級のステータスを示すものだったピアノを描いた作品とともに、同時代に作られた実物のピアノが展示されています。
アーティゾン美術館「アートを楽しむ ー見る、感じる、学ぶ」(5階展示室)
会期:5月14日(日)まで
住所:東京都中央区京橋1-7-2
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:午前10時〜午後6時(5月5日を除く金曜は午後8時まで) 
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜
入館料:窓口 1,500円 ウェブ予約 1,200円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://www.artizon.museum/
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2023427日(木)

「重要文化財の秘密」

東京国立近代美術館では、企画展「重要文化財の秘密」が開催されています。1893年のシカゴ万博に出品された高村光雲の「老猿(ろうえん)」など、51点の作品を紹介し、重要文化財に指定されるまでの美術史の秘密に迫っています。
日本画の超大作、長さ約40mの「生々流転(せいせいるてん)」は、横山大観の水墨表現の集大成と言われる作品です。描かれたのは1923年、重要文化財に指定されたのは44年後の1967年。重要文化財の中で、発表されてから指定されるまでの期間が最も短い作品です。
1881年に作られた工芸作品、「褐釉蟹貼付台付鉢(かつゆうかにはりつけだいつきばち)」が重要文化財に指定されたのは2002年のことでした。本物のような焼き物の蟹が施されたこの鉢は、明治時代の優れた技術を示す作品として、現在は人気がありますが、「悪趣味」だと言われた時代も長く、作品を評価する考え方や美意識も、歴史とともに少しずつ変わってきていることがわかる作品です。
東京国立近代美術館「重要文化財の秘密」
会期:5月14日(日)まで
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:午前9時30分〜午後5時 ※5月は午後8時まで(5月1日・8日を除く)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜(5月1日・8日は開館)
入館料:1,800円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://www.momat.go.jp/exhibitions/550
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2023428日(金)

「コスチュームジュエリー」

アクセサリーミュージアムでは、企画展「戦後日本コスチュームジュエリー史1950-2000」が開催されています。コスチュームジュエリーは素材の価値にとらわれず、ファッション性を重視しています。この企画展では、戦後の日本に焦点を当て、時代とともに変化してきたコスチュームジュエリーを紹介しています。
戦後まもない1950年代には、スイカの種やクルミを使ったネックレスなどが作られていました。1960年代に入ると、貿易の自由化や海外文化の流入によって、プラスチック製のものも出回り始めます。1970年代には、日中国交正常化をきっかけにパンダが初来日、コスチュームジュエリーにもパンダのデザインが取り入れられました。
そして日本がバブル経済に沸いた1980年代後半から1990年代前半には、コスチュームジュエリーも豪華でインパクトのあるものになります。1990年代後半から2000年代には、若者たちにも携帯電話が普及。自分だけのオリジナルのものにするためにデコレーションされた携帯電話から、個性化の時代が到来したことがうかがえます。
アクセサリーミュージアム「戦後日本コスチュームジュエリー史1950-2000」
会期:5月27日(土)まで
住所:東京都目黒区上目黒4-33-12
電話:03-3760-7411
開館時間:午前10時〜午後5時 ※入館は午後4時30分まで
休館日:月曜・4月30日(日)
入館料:一般 1,000円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://acce-museum.main.jp
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