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2023年2月20日(月)
「木製品製造の匠」

2022年度に東京マイスターに認定された、木製品製造職人の千葉富治さん(81)。64年のキャリアがあり、学校で使う教材などを木材で作る数少ない職人です。
小学校の算数で使う教材用立体模型は、木製の板を貼り合わせて作っています。それぞれの面の板と板をピッタリと合わせるために、一番重要なのが、接着する部分を削る技術です。千葉さんは計算した通りの角度に正確に削ることができます。
学校の先生の声も取り入れながら製作したのが、立体の展開図を教えるための教材。先生が、模型を手に持ったまま説明するのは大変ということで、マグネットを仕込んで黒板に貼りつけられるように改良しました。
千葉さんは「現場の声を形にする“ものづくり”について常に考えている」と語っています。
千葉製作所
住所:東京都荒川区西日暮里6-22-14電話:03-3893-6405
HP:http://www.chiba-inc.co.jp/10.htm
2023年2月21日(火)
「染色仕上の匠」

色留袖のしみ抜き作業の場合、しみの部分に専用のせっけんを塗り、温めたコテをあて、ブラシで叩く作業を何度も繰り返します。約2時間作業を続けると、しみが全く分からなくなりました。
カビによるしみを抜いて色が落ちてしまった場合、小林さんは、繊維にあった染料を調合し、生地本来の色や濃淡に合わせて色を挿して色を復元します。この作業を約5時間かけて行い、抜けた部分の色が見事によみがえりました。時代や収納環境などによって“色”は変化していくため、その状況に合わせた染色を施すことに気を使っているそうです。
「品物がよみがえったことで、お客様から喜びの声を聞いた時は職人冥利(みょうり)につきる」と小林さんは語っています。
染色補正 彩徳
住所:東京都新宿区高田馬場4-19-2電話:03-5386-4371
HP:http://saitoku.tokyo/
2023年2月22日(水)
「七宝の匠」

花や風景など、様々なものモチーフにしています。例えば「朝顔」をモチーフにした七宝は、光にかざしてみると、釉薬の部分が透けて見えます。これは畠山さんならではの匠の技で、穴のあいた金属の枠に表面張力を利用して釉薬を盛っているからです。焼き上げる作業で、難しいのが焼き具合の見極めです。取り出すタイミングを誤ると、せっかく盛った釉薬が落ちてしまうこともあります。釉薬を継ぎ足しながら、焼き上げる作業を5回程繰り返すと、金属の枠より少し釉薬が盛り上がっている状態になります。仕上げに、枠と釉薬の段差が平らになるように研磨すると完成です。
「お客様にすごくきれいだと褒められた時に一番やりがいを感じる」と畠山さんは語っています。
畠山七宝製作所
住所:東京都荒川区南千住 5-43-4電話:03-3801-4844
HP:https://www.tokyo-shippou.com/
2023年2月23日(木)
「和裁の匠」

宮本さんが得意とするのが「どうつぎ」の技術。着物の一部分を裁断し、布を追加して仕立てることで身丈を長くする技法です。
一般的などうつぎは、“おはしょり”の内側になる部分に別布を足すため、おはしょりから別布がはみ出して見えてしまうことがあります。そこで、宮本さんは同じ着物の生地を流用する新たな方法を考案しました。
着物を着付けた時に見えなくなる部分の生地を切り取り、そこには別布を足し、切り取った布を「どうつぎ」に使う方法です。
布を継ぎ足して縫うのにも高度な技術が必要です。糸が垂直に入ることで強度も高くなるそうです。
「着る人がものすごく喜んでくれた時に本当にやっていてよかったと涙が出てくる」と宮本さんは語っています。
宮本美穂さんのInstagram
https://www.instagram.com/juju.inko_miho/?hl=ja2023年2月24日(金)
「とびの匠」

鉄骨の組み立てなど、とびの仕事は、建築現場の進行を大きく左右します。中村さんは、安全かつ計画通りに作業が進むよう、各現場を見回っています。
足場の安全点検を行う時に中村さんが重点をおいて確認しているのが、建物と足場をつなぐ部分。接合部分がゆるんで足場が倒れてしまうなどの危険を回避するため、安全点検を怠りません。
さらに、安全面や作業効率を考え、現場の状況によって足場の組み方を変えるなど、さまざまな配慮が欠かせない仕事だといいます。
「毎日が勉強だと思い、色々な知識を蓄えてこれからも頑張っていきたい」と中村さんは語っています。
鈴木組(本社)
住所:東京都文京区千駄木3-43-3 ATK千駄木ビル2階電話:03-3822-1785
HP:https://www.suzujts.co.jp/