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夏の展覧会

202281日(月)

「蜷川実花 瞬く光の庭」

東京都庭園美術館で開催されている「蜷川実花(にながわ・みか) 瞬く光の庭」を紹介します。現代日本を代表する写真家であり、映画監督でもある蜷川実花さんが、去年から今年の春にかけて四季折々の植物の姿を写真や映像で記録した作品が展示されています。
蜷川さんは色鮮やかで強い色彩の対比が特徴の作風で知られていますが、今回の展示では淡く柔らかい色彩の作品が多く展示されています。光をうまく取り入れたこの新しい色合いは「光彩色(こうさいしょく)」と名付けられ、美術館のアール・デコ様式の装飾と作品を重ねることで新たな楽しみ方を提示しています。
植物の見頃に合わせて全国各地に足を運び、この1年半で4万枚以上の写真を撮影した蜷川さん。今年1月には庭園美術館の庭園でも撮影しました。都心に雪が降った次の日に訪れ、松の木の梢に朝日が昇る瞬間を捉えた写真が今回展示されています。
四季の花々の映像をスクリーンに映し出した映像作品では、歩きながら幻想的な空間を楽しむことができます。
会期:2022年9月4日(日)まで
住所:東京都港区白金台5-21-9
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜
入館料:一般 1,400円 65歳以上 700円
※オンラインによる事前予約制
最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://www.teien-art-museum.ne.jp/
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202282日(火)

「ガブリエル・シャネル展」

三菱一号館美術館で開催されている「ガブリエル・シャネル展」を紹介します。ココ・シャネルの愛称で知られるガブリエル・シャネルは、多くの人から愛されるブランドの創業者であり、ファッションで女性に自由と自立を提示した革命児でもありました。展示されているドレスやスーツからその足跡をたどることが出来ます。
初期の作品「ドレスとジャケットのアンサンブル」は、緩やかなシルエットが特徴です。これは、当時流行だった体を締め付けるコルセットから女性を解放した革新的なものでした。素材には伸縮性のあるシルクのジャージーが使われ、美しさと共に着心地の良さが追求されています。
1920年代の流行を切り開いたガブリエル・シャネル。当時は主に喪服として着用されていた黒一色の服を最先端のモードとして確立させました。1920年代後半に作られた黒の「イヴニング・ドレス」は、レースを使い、軽やかに揺れる裾まわりが斬新です。シャネルはデザインだけでなく“動き”を重要な要素として新たな境地を切り開きました。1950年代以降に流行したシャネルの「テーラードスーツ」は男性用スーツから着想を得て作られ、ブランドの代名詞の1つとされています。実用性を重視して施されたポケットは、「自立した女性」の表現でもありました。
三菱一号館美術館「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」
会期:2022年9月25日(日)まで
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は閉館の30分前まで)
※祝日・振替休日除く金曜、第2水曜、展覧会会期中の最終週平日は午後9時まで
休館日:月曜(8月15日・29日、9月19日は開館)
入館料:一般 2,300円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://mimt.jp/
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202283日(水)

「北斎 百鬼見参」

すみだ北斎美術館で開催中の特別展「北斎 百鬼見参」を紹介します。江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎の「鬼」にまつわる作品が展示されています。
今回の展示の目玉は、この美術館では初公開となる「道成寺図」。能の演目「道成寺」の一場面を描いた作品です。自分を捨てた男を恨む女の怨霊が現れる場面で、鬼のお面をつけて演じられています。北斎の描いた鬼のお面は、まるで生きているような生々しさです。物語や伝説などを題材に数多くの絵を描いた北斎。そこに登場する鬼の姿は恐ろしさだけでなく、親しみ溢れるユーモラスなものもあります。
また、隠れた鬼の本性を巧みに匂わせている作品も。「『北斎漫画』十編 大江山酒呑童子」に描かれているのは、鬼が楽し気に酒の瓶などを運ぶ様子。しかし、その鬼が持っている“酒の肴を入れた籠”をよく見ると、人の生首が入っています。柔らかい表現の中に鬼の残虐性も巧妙に描かれていることがわかります。
すみだ北斎美術館「北斎 百鬼見参」
会期:2022年8月28日(日)まで
住所:東京都墨田区亀沢2-7-2
電話:03-6658-8936
開館時間:午前9時30分〜午後5時30分(入館は午後5時まで)
休館日:月曜
観覧料:一般 1,200円 65歳以上 900円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://hokusai-museum.jp/
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202284日(木)

「茶の湯の陶磁器」

三井記念美術館で開催中の展覧会「茶の湯の陶磁器〜“景色”を愛でる〜」を紹介します。約90点の茶道具が展示されています。茶道具の名品の多くには、釉薬の変化や形などを「景色」に見立てて「銘」という呼び名が付けられています。
銘が「残雪(ざんせつ)」という粉引茶碗は、茶碗上部の縁のまわりが白く、下の方がベージュ色に釉薬の変化が見られ、降り積もった雪をイメージして名付けられました。自然に変化している有り様を「景色」として見ることが茶人の「わび・さび」の美意識だったことがわかります。
桃山時代に焼かれた国宝の志野茶碗「卯花墻(うのはながき)」は卯の花をイメージさせる白い釉薬が特徴で、釉薬の下には鉄を含んだ絵の具で垣根が描かれています。江戸時代に読まれた和歌から銘がつけられました。
「山里の 卯の花墻の 中つ道 雪踏みわけし 心地こそすれ」
お香を収納する小さな茶道具、「香合(こうごう)」にも呼び名があります。香合は見た目の形で呼び名が付けられることが多く、鏡餅をイメージして名付けられた「重餅(かさねもち)香合」や、おできをイメージして名付けられた「根太(ねぶと)香合」など可愛くユーモラスな物も多くあります。
三井記念美術館「茶の湯の陶磁器 〜“景色”を愛でる〜」
会期:2022年9月19日(月・祝)まで
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜(8月15日、9月19日は開館)
入館料:一般 1,000円 70歳以上 800円
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://www.mitsui-museum.jp/
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202285日(金)

「水のかたち」

山種美術館で開催されている特別展「水のかたち」を紹介します。定まった形のない「水」をテーマに、画家たちがどのように描いてきたかを見ることができます。
平家物語を題材にした「那須宗隆射扇図(なすむねたかしゃせんず)」は海が舞台の作品。源氏方の武将・那須与一宗隆が船に乗った平家方の扇を射落す名場面が描かれ、圧倒的な波の表現が特徴です。胡粉(ごふん)という絵の具で細かい水しぶきが表現されているのも見どころです。
歌川広重の「名所江戸百景」の一枚<大はしあたけの夕立>には、隅田川にかかる橋の夏の夕立の情景が描かれています。角度が違う2つの直線で雨を描き、臨場感あふれる夕立の激しさが表現されています。
千住博さんが滝を描いた大きな絵画「ウォーターフォール」は暑い夏にぴったりの涼しげな作品。水が流れ落ちる様子は、絵の具を上から下に垂らして描かれ、本物の滝のように表現されています。
山種美術館「水のかたち ―《源平合戦図》から千住博の「滝」まで―」
会期:2022年9月25日(日)まで
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜(9月19日は開館)、9月20日(火)
入館料:一般 1,300円 
※最新の開館情報は展覧会HPでご確認ください
HP:https://www.yamatane-museum.jp/
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