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自宅で楽しむ歴史的建物

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2021927日(月)

「昭和のモダン建築」

小金井市にある江戸東京たてもの園には、江戸から昭和にかけて建てられた30棟の建物が移築、復元されています。この園のホームページにある「360度パノラマビュー」では、自宅にいながら歴史的な建物を見学することができます。村上精華堂は、1928(昭和3)年に台東区池之端に建てられた小間物屋。建物前面には、古代ギリシャの建築様式のひとつである“イオニア式”の柱を使った珍しいデザインが施され、店内は、化粧品の小売りや卸売りをしていた昭和10年代の様子が再現されています。
また「360度パノラマビュー」を使えば、建物の間取りも見ることができます。さらに、通常は見学できない非公開エリアも楽しむことも。非公開エリアの2階は、モダンな外観からは想像できない和風の部屋、そして3階には2部屋あり、奥の部屋には床の間が配置されるなど、奥の部屋に行くほど格式が高まっていく日本建築の造りになっています。
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2021928日(火)

「昭和の生花店」

江戸東京たてもの園のホームページにある「360度パノラマビュー」では、自宅にいながら歴史的な建物を見学することができます。通常は見学できない非公開エリアも楽しめます。
移築、復元された花市生花店は、1927(昭和2)年に神田淡路町に建てられた“看板建築”が特徴の建物です。この看板建築は、建物の前面が一枚の看板のように平坦な造りで、狭い敷地を有効利用することが目的です。また、耐火性を持たせるため正面に銅板を貼るなどの工夫がされています。
店内に再現されているのは昭和30年代の生花店。当時の看板建築では、店舗をより広く充実させて、残りの狭いスペースで生活をするのが定番だったそうです。そのため、店舗部分の奥にあるたった2畳の居間で家族や従業員たち6人が食事をとっていたこともあったそうです。さらに屋根裏部屋の3階には六角形の窓。実はこの部分、外から見ると楕円形の窓になっています。
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2021929日(水)

「昭和の文具店」

江戸東京たてもの園のホームページにある「360度パノラマビュー」では、自宅にいながら歴史的な建物を見学することができます。移築、復元された武居三省堂(たけいさんしょうどう)は、1927(昭和2)年に神田須田町に建てられた文具店です。“看板建築”と呼ばれる木造建築で、耐火性を持たせるため建物前面にタイルを貼ってレンガ造りのように見せています。神田須田町に建てられていた当時、建物に面した道路が斜めに通っていたため、間口も斜めになったそうです。
店内には、筆や墨、硯などの商品が効率的に収められています。通常は非公開エリアの居間から店内を見返すことができるのも「360度パノラマビュー」ならでは!さらに注目してほしいのが3階です。当時、都市部の木造3階建ては禁止されていたため、“看板建築”では3階とは言わずに“屋根裏部屋”として数えていたそうです。そこで、屋根裏部屋らしく見えるように工夫し、押し入れや階段が屋根の形に斜めになっています。
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2021930日(木)

「戦時下の近代建築」

江戸東京たてもの園のホームページにある「360度パノラマビュー」では、自宅にいながら歴史的な建物を見学することができます。前川國男邸は、1942(昭和17)年に品川区上大崎に建てられた、建築家・前川國男の住宅です。前川國男は、東京文化会館や東京都美術館など200を超える作品を残し、日本の近代建築の発展に大きな貢献をした建築家。門扉の代わりにあるL字型の壁は、視線を左右に振りながら玄関まで自然に導かれるような仕掛けとして造られたそうです。
居間は、天井近くまである大きなガラス窓が特徴です。建てられた当時は戦時下で、住宅の延べ床面積にも制限があったため、2階をロフトにし吹き抜けにすることで広い空間を生み出しています。
通常は見学できないロフト部分を見ることができるのも、「360度パノラマビュー」ならでは!ロフト部分から1階を見下ろすと、広々とした空間を改めて実感することができます。またロフトの仕切りにある収納スペースは1階から見ると展示ケースにもなっていて、細部にわたり前川國男のこだわりを感じることができます。
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2021101日(金)

「港区白金の醤油店」

江戸東京たてもの園のホームページにある「360度パノラマビュー」では、自宅にいながら歴史的な建物を見学することができます。小寺醤油店は、1933(昭和8)年に港区白金に建てられた商店です。建物の見どころの一つが出桁(だしげた)造りで、屋根の垂木を水平にさせる桁が建物の外に出ているのが特徴です。軒を大きく前に張り出させるため、桁も外に出したそうです。醤油の他、日本酒や味噌などを販売していた商店で、昭和30年代の量り売りをしていた様子も再現されています。非公開エリアの2階も「360度パノラマビュー」では見ることができます。2階には、移築前に実際に使われていたタンスや鏡台などがそのまま残されていて、子ども部屋の壁には落書きも残っています。研究員によると、つい先ほどまで人がそこに暮らしていたような“居抜き感”が、江戸東京たてもの園の中で一番強く出ている建物だそうです。
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江戸東京たてもの園
住所:小金井市桜町3-7-1(都立小金井公園内)
電話:042-388-3300(代表)
HP:https://www.tatemonoen.jp/
※来園時には日時指定の事前予約制となります

360度パノラマビュー
HP:https://www.tatemonoen.jp/restore/intro/