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東京の伝統工芸品

2020615日(月)

「東京洋傘」

東京都では、東京の風土と歴史に育まれ、時代を超えて受け継がれてきた技術・技法による41の工芸品を東京の伝統工芸品に指定しています。その中の一つが「東京洋傘」。明治の文明開化の頃、西洋に憧れた日本人が真似て作り出したのが東京洋傘の始まりです。
職人・小川信二さんに作り方を見せてもらいました。傘に張る生地は、傘を広げたときの布の広がりを計算し楕円に裁断します。裁断した布を防水加工した糸で縫い合わせ、傘の骨になる部分と貼り合わせます。最初に取り付けるのが、骨から布を守るためのダボ巻きと呼ばれるもの。この技術が、東京洋傘が伝統工芸品に選ばれた理由の一つです。傘の中央には、ロクロ巻きと呼ばれる布が貼られ、指が傘の骨にはさまらない工夫もされています。
住所:東京都墨田区横川2-3-8
電話:03-3626-4131
HP:https://www.montblanc-y.co.jp/
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2020616日(火)

「江戸甲冑」

東京都伝統工芸品の中の一つ、「江戸甲冑(えどかっちゅう)」。戦乱の去った江戸時代に男子の健やかな成長を願い、強さのシンボルとして大鎧(おおよろい)を飾ったのが始まりとされています。
職人・加藤一冑さんに作り方を見せてもらいました。兜の鉢作りでは、形を再現するために兜の上の部分に星と呼ばれる鋲を打ちます。
兜の首の後ろ側を守る「しころ」作りに使うのは和紙を貼り付けた「小札(こざね)」。紙を重ねて皮や鉄の代用にするのは江戸時代から受け継がれてきた技術。完成した小札に漆を塗り、組紐で編みます。星をつけた鉢と組み合わせて装飾を施せば兜の完成です。
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2020617日(水)

「東京くみひも」

東京都伝統工芸品の中の一つ、「東京くみひも」。仏教と共に大陸から伝来した組紐が、江戸時代に武家社会と町人文化の影響を受け日用品である帯締めや根付けとして発展しました。
職人・中川正明さんに作り方を見せてもらいました。東京くみひもで使える糸は、絹糸と金糸、銀糸のみ。1本の糸を「小枠」と呼ばれる巻き芯に巻き取り、「へきり」と呼ばれる作業で1本の糸を用途に合わせ束ねます。そして、組台を使い組紐を組む時に重要なのが「押し」と呼ばれる伝統技術。この技術によって、組紐のしなやかさやコシが生まれるそうです。糸を巻いた72個の玉を使う高台では、より複雑な模様を組むことができ、色とりどりの組紐を作り出します。
中川組紐工芸
住所:埼玉県さいたま市岩槻区本町3-5-26
電話:048-756-0313
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2020618日(木)

「江戸更紗」

東京都伝統工芸品の中の一つ、「江戸更紗」は染料を使って型紙の上から染めていく技法です。インドで誕生した紋様が日本に伝わってきました。
伝統工芸士・浅野匠進さんに作り方を見せてもらいました。一番重要なものが、柄を作りだす「型紙」。それぞれの色ごとの型紙を使い、染付を行います。「色合わせ」ではベースになる16種類の染料を組み合わせ全ての色を作ります。型紙の位置を固定し、何色もの染料を特殊な刷毛「丸バケ」で塗っていきます。この作業は仕上がりまで一人でやらないと染付の味が変わってしまうといいます。そして染めた反物を蒸し、水で洗えば完成です。濃くなったり薄くなったりする柄には職人の技を感じることができます。
富田染工芸
住所:東京都新宿区西早稲田3-6-14
電話:03-3987-0701
HP:http://www.sarakichi.tokyo/sarakichi.html
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2020619日(金)

「江戸手描提灯」

東京都伝統工芸品の中の一つ、「江戸手描提灯」。江戸時代、提灯はただ暗がりを照らすためだけでなく屋号や文字を描き込み、目印として広く使われるようになりました。
職人・村田修一さんに作り方を見せてもらいました。固定した提灯に、「ぶん回し」というコンパスのような道具を使い、文字を描く「あたり」をつけます。そして日本画で使う面相筆で素描きと呼ばれる輪郭を描き込みます。素描きが終わり塗り込みを行って完成です。この日出来上がった提灯は、浅草の寺、待乳山聖天(まつちやましょうでん)に奉納され1年間飾られます。
提灯作りには、立体的なところへ描きいれるため、ゆがんでいるところをゆがんでないように見せるための腕が必要だといいます。
泪橋大嶋屋提灯店
住所:東京都荒川区南千住2-29-6
電話:03-3801-4757
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東京都指定伝統工芸品・東京都伝統工芸士
電話:03-5320-4659(東京都産業労働局商工部経営支援課)
HP:https://dento-tokyo.jp/
HP:http://www.dentoukougei.jp/