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有毒植物にご用心

202046日(月)

「山菜にそっくり」

今の時期、山菜と有毒植物を間違えて食べ、食中毒になる危険性が高くなります。
春の七草のひとつの「セリ」と似ているのが有毒植物の「ドクゼリ」。「ドクゼリ」を誤食するとめまいやけいれんなどを引き起こします。見分けるポイントは“香り”。葉をちぎり軽く揉むと、「セリ」は特有の良い香りがしますが「ドクゼリ」は香りがしません。
「フキノトウ」とよく似ているのが、芽吹いたばかりの有毒植物「ハシリドコロ」。誤食するとこん睡や呼吸困難などの症状を引き起こします。見分けるポイントは“表面の毛”。「フキノトウ」には毛がありますが、「ハシリドコロ」には毛がありません。
「オオバギボウシ(ウルイ)」と有毒植物「バイケイソウ」は葉の形がよく似ています。誤食するとおう吐やけいれんなどの症状を引き起こします。見分けるポイントは“葉の模様”。「オオバギボウシ」は丸みを帯びていますが、「バイケイソウ」は下から平行に伸びた模様です。
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202047日(火)

「トリカブト」

有毒植物の中でも特に毒性の強いのが「トリカブト」。誤って食べてしまうと最悪の場合、死亡することがあります。今の時期は「ニリンソウ」「ゲンノショウコ」「モミジガサ」など葉の形が「トリカブト」とよく似ているため注意が必要です。
「ニリンソウ」は“花”で区別することができます。「ニリンソウ」は春に白い花が咲き、「トリカブト」は秋に青紫色の花をつけます。
「ゲンノショウコ」は葉の“赤紫色の斑点”が特徴ですが、この斑点は成長すると消えてしまうため、“毛”が見分けるポイントになります。「ゲンノショウコ」には産毛のような毛が生えていますが、「トリカブト」には毛が生えていません。
「モミジガサ(シドケ)」は“葉の切れ込みの深さ”で見分けます。「トリカブト」は切れ込みが深く、「モミジガサ」は切れ込みが浅いのが特徴です。
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202048日(水)

「観賞用植物」

有毒な観賞用植物の誤食により食中毒になる例が後を絶ちません。
「ニラ」と「スイセン」は特に間違われやすく、有毒植物の誤食による食中毒で、日本で最も多い事例です。「スイセン」を誤食するとおう吐や下痢などの中毒を起こします。見分けるポイントは“におい”です。葉をちぎり軽く揉むと「ニラ」には特有の“におい”がありますが、「スイセン」にはありません。
山菜の「ギョウジャニンニク」とよく似ているのが「イヌサフラン」の若葉。誤食するとおう吐や下痢などを引き起こします。こちらも見分けるポイントは“におい”。葉をちぎり軽く揉むと「ギョウジャニンニク」には特有の“におい”がありますが、「イヌサフラン」にはありません。
春に花を咲かせる「カロライナジャスミン」は名前に惑わされやすい有毒植物です。ジャスミン茶に使われる花と間違えたり、子どもが蜜を吸ったりして、めまいやけいれんなどを起こすので注意が必要です。
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202049日(木)

「根菜の見分け方」

有毒植物の誤食により過去10年間で780人が食中毒を起こしています。今の時期は根菜に似ている有毒植物に注意が必要です。
有毒植物「チョウセンアサガオ類」の根は、「ゴボウ」によく似ています。誤食するとおう吐やけいれんなどの症状を起こします。見分けるポイントは“根の丈夫さ”。繊維質で折れにくい「ゴボウ」に対し、「チョウセンアサガオ類」の根はもろく折れやすいのが特徴です。“葉の付き方”にも違いがあり、「ゴボウ」の葉は根から生えますが、「チョウセンアサガオ類」の葉は茎から生えます。
「ヨウシュヤマゴボウ」という有毒植物にも注意が必要です。「ヤマゴボウ」という名前から食用と思い込み、食中毒になった事例があります。「ヨウシュヤマゴボウ」の根も、「ゴボウ」に比べ“もろい”のが特徴です。
サトイモとよく似ている有毒植物「クワズイモ」。誤食すると唇のしびれや胃痛などの症状を引き起こします。サトイモは地面の中で大きくなりますが、「クワズイモ」は根のような部分が地上まで現れるのが特徴です。
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2020410日(金)

「薬用植物園の役割」

小平市にある東京都薬用植物園では漢方や医薬品に使われる植物など1600種類以上を栽培し、薬用植物の正しい知識の普及など薬務行政を行っています。
園内では法律で規制されている「ケシ」の栽培が行われ、調査・研究のほか、学生への研修に役立てられています。東京都薬用植物園では一般に向け「ケシ」の危険性について注意喚起を行い、自生している「ケシ」を見つけた場合は、“抜かずに警察へ通報”するよう呼びかけています。
園内で採取された薬用植物などの生態や特徴を調査する研究室も備え、健康食品の中に医薬品でしか使えない成分が含まれていないかなど、健康被害の予防に取り組んでいます。
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東京都薬用植物園
住所:東京都小平市中島町21-1
電話:042-341-0344
※現在は休園中
HP:http://www.tokyo-eiken.go.jp/lb_iyaku/plant/