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2018514日(月)

「名作誕生-つながる日本美術」

東京国立博物館 平成館で開催中の「名作誕生-つながる日本美術」。名作と呼ばれる日本美術の作品がどのようにして誕生したのか、他の作品とのつながりを発見する展覧会です。人気の画家、伊藤若冲の「白鶴図」と中国の文正が書いた「鳴鶴図」を見比べると、一見同じ絵かのように見えます。しかしよく見ると、波や木、鶴の羽根の部分などが違います。若冲は文正の「鳴鶴図」を見て「白鶴図」を書きましたが、細かな作りこみがされていてしっかり自分の絵となっています。他にも、「仙人掌群鶏図襖」と「雪梅雄鶏図」。同じ構図で鶏が描かれていますが、描き方が変化しています。岩佐又兵衛「洛中洛外図屏風(舟木本)」ではそれまであまり絵のテーマになることが無かった「風俗」をテーマに、京都の町が描かれています。そこから美しい人を鑑賞対象として抜き出して描いたのが浮世絵の傑作、菱川師宣「見返り美人図」と言われています。このように、作品と作品のつながりを発見することで、より楽しく作品を見られます。
特別展「名作誕生-つながる日本美術」
住所:台東区上野公園13-9
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催期間:5月27日(日)まで
開館時間:午前9時30分〜午後5時(金曜・土曜は午後9時まで、日曜は午後6時まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜
観覧料:一般1,600円、大学生1,200円、高校生900円
HP:http://meisaku2018.jp/
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2018515日(火)

「生誕150年 横山大観展」

東京国立近代美術館で開催中の「生誕150年 横山大観展」。富士山を描いた展示作品の一つ、「或る日の太平洋」は終戦後に描かれ、日本が荒波を超えて永遠に生き続けるという思想が描かれていると言われています。そして、代表作の一つ「夜桜」と「紅葉」が同時に展示され、目の醒めるような華やかな屏風が二帖並んで見られる貴重な機会となっています。今回の展示の目玉「生々流転」は水の一生をテーマにした、長さ40.7mという長い画巻です。雲から落ちた一滴のしずくが川へ、そして海へ注いでまた水蒸気となり天へ上がるまでが描かれています。最後にはふり出しに戻り、また繰り返す「長い悠久の時間」であることが分かるようになっています。そして今回初お披露目となる「白衣観音」。行方不明となっていたものが105年ぶりに再発見され展示されています。
東京国立近代美術館
「生誕150年 横山大観展」
住所:千代田区北の丸公園3-1
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催期間:5月27日(日)まで
開館時間:午前10時〜午後5時(金曜・土曜は午後8時まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜
観覧料:一般1,500円、大学生1,100円、高校生600円
HP:http://taikan2018.exhn.jp/
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2018516日(水)

「建物公開 旧朝香宮邸物語」

東京都庭園美術館で開催中の「建物公開 旧朝香宮邸物語」。年に一度、旧朝香宮邸の建物そのものを楽しむ展覧会です。朝香宮鳩彦王と允子妃がパリで暮らしていた時期、当時流行していたアール・デコの様式美に魅せられ、アール・デコ様式の代表的なデザイナーで建築家であるアンリ・ラパンに主要な部屋の設計を依頼して造られました。幾何学的で直線的なデザインが特徴的な本格的なアールデコ様式のものとなっています。大客室や大食堂の照明や玄関のレリーフなどは有名なガラス工芸家ルネ・ラリックの作品。3階のウインターガーデンは会期中のみの限定公開です。壁と床は一面、黒と白の市松模様で部屋の中央には赤の椅子とテーブルが置かれており、モダンな雰囲気が漂っています。椅子は有名な建築家で家具デザイナーであるマルセル・ブロイヤーがデザインしました。通常館内は撮影禁止ですが、期間中は写真撮影ができます。
東京都庭園美術館
「建物公開 旧朝香宮邸物語」
住所:港区白金台5-21-9
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催期間:6月12日(火)まで
開館時間:午前10時〜午後6時
※入館は午後5時30分まで
休館日:5月23日
観覧料:一般900円、大学生(専修・各種専門学校含む)720円、中学生・高校生450円、65歳以上450円
HP:http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/180321-0612_wallsthattalk.html
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2018517日(木)

「プーシキン美術館展-旅するフランス風景画」

東京都美術館で開催中の「プーシキン美術館展-旅するフランス風景画」。ロシア・モスクワにあり、60万点以上の収蔵品数を誇る世界有数の美術館、プーシキン美術館。その中のフランス絵画コレクションから、風景画をテーマに65点の作品を紹介する展覧会。約50点が日本初公開です。中でも注目はクロード・モネが26歳の頃に描いた「草上の昼食」。彼が印象派へと変わっていく過渡期の作品です。ポール・セザンヌが描いた「サント=ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め」はセザンヌの最晩年に描かれた作品です。その約20年前に同じくセザンヌが描いた「サント=ヴィクトワール山の平野、ヴァルクロからの眺め」は同じ山を描いていながら筆遣いや色使いがかなり違った作品となっています。
アンリ・ルソーの「馬を襲うジャガー」は、1910年に描かれた作品です。ルソーは実際にはジャングルに行くことはなく、頭の中で想像し描いていたそうです。馬の表情になんとも言えない可愛らしさも感じる作品です。
東京都美術館
「プーシキン美術館展-旅するフランス風景画」
住所:台東区上野公園8-36
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催期間:7月8日(日)まで
開室時間:午前9時30分〜午後5時30分(金曜は午後8時まで)
※入室は閉室の30分前まで
休室日:月曜
観覧料:一般1,600円、大学生・専門学校生1,300円、高校生800円、65歳以上1,000円
HP:http://pushkin2018.jp/
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2018518日(金)

「古伊万里 金襴手」

戸栗美術館で開催中の「金襴手−人々を虜にした伊万里焼−展」。江戸時代元禄年間は経済が栄え、富を蓄えた町人たちの贅を好む風潮の中で、色絵を施した豪華な器を求める気運が高まり生まれたのが古伊万里金襴手(きんらんで)。古伊万里金襴手とは、伊万里焼の様式で、染付と呼ばれる青色の線で絵を描いたものに、赤や黄色、緑などで色を付け、更に金による装飾をした鉢や皿などを言います。豪商などの間では高級食器として実際に使われ、輸出先の西洋では食器や室内装飾品として大変人気でした。古伊万里金襴手の中で最上級品は「型物」と呼ばれています。今回展示されている型物の一つ「色絵 赤玉雲龍文 鉢」は金彩で龍を豪勢に描きつつ、見どころは菊菱という鉢の地を埋めている文様です。平面の紙に描くのでさえ難しいところ、曲面に正確に手で描かれていて、職人の技術の高さや作品の品質の高さを見ることができます。同じく型物「色絵 荒磯文 鉢」の見どころは、赤や青を主体にする作品が多い中で珍しく、萌葱色という緑色が施されて非常に上品な作品に仕上がっている点です。今回は色付け前の未完成品「染付 荒磯文 鉢」も展示され、見比べる事ができます。
戸栗美術館
「金襴手−人々を虜にした伊万里焼−展」
住所:東京都渋谷区松濤1-11-3
電話:03-3465-0070
開催期間:6月21日(木)まで
営業時間:午前10時〜午後5時(金曜は午後8時まで)
※入館受付は閉館30分前まで
休館日:月曜
※5/28は展示室でお話ししながらご鑑賞頂けるフリートークデーとして開館
入館料:一般1,000円、高大生700円、小中生400円
HP:http://www.toguri-museum.or.jp/tenrankai/
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■東京・ミュージアム ぐるっとパス2018
電話:03-5610-0051(午前10時〜午後5時 土曜、日曜、祝日休業)
価格:2,200円 ※大人料金のみ
有効期間:最初の利用日から2カ月間(最終有効期限は2019年3月31日)
販売期間:2019年1月31日まで
HP:https://www.rekibun.or.jp/grutto/