080818 美術館へ行こう

２００８年　８月１８日（月）　放送分

アール・デコに魅せられて

白金台の閑静な環境にある東京都庭園美術館。たんさんの緑の囲まれたこの美術館はまさに都会のオアシス。しかも、ここは美術館そのものが、芸術作品。1933年に、旧皇族・朝香宮の邸宅として建てられた、この建物はアール・デコ様式で統一されています。

この建物は、朝香宮鳩彦王がフランス留学中に魅せられたアール・デコ様式で統一されています。アール・デコというのは、1920年代から1930年代に流行した様式で、幾何学模様や流線型などのスッキリとした模様が、とてもクールだと思われていました。主に、この建物の内装を担当したのはフランスの装飾美術界の重鎮・アンリ・ラパン。また、ラパンの呼びかけのもと、ガラス作家の巨匠・ルネ・ラリックも参加しています。そんなラリックの優美で、繊細な扉の装飾やシャンデリアが、邸宅を飾っています。

２００８年　８月１９日（火）　放送分

邸宅と美術品の共鳴

美しいアール・デコが魅力の東京都庭園美術館では、現在、「舟越桂夏の邸宅」が開催中。舟越桂は、木彫りの人物像によって80年代から日本の彫刻界をリードし続けているアーティスト。楠を素材とした半身像などで独自の世界を開いています。

舟越桂の作品たちが、アール・デコの邸宅と共鳴する「夏の邸宅」。大広間で迎えてくれるのは、舟越さん近年の代表作、スフィンクスシリーズ。その特徴は両性具有の身体に異様に長い耳を持った不思議な造形・・・。凛として遠くを見つめる目。この展覧会では、舟越さんの初期の作品から、シリーズの最新作までを一度に楽しむことができます。妖しく息づいて見える舟越作品たち。夏の邸宅はまるで魔術的な驚きに満ちた時間と空間を、形づくっているようです。

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２００８年　８月２０日（水）　放送分

現代アートの宝庫

江東区にある東京都現代美術館は、まさに現代アートの宝庫。数ある収蔵作品の中でも、今、常設展示されているものは2007年までに新たにコレクションしたもので、その中心は、現在活躍が期待されている若手の作家が中心です。

東京都現代美術館の特徴は、広い天井空間。大規模な作品や、空間を自由に使った作品なども展示できるようにすることで、コレクションのバリエーションをより豊かにしています。こちらの作品は一人用のディスコともいうべき感じの空間。ボックスの中は、総鏡張り、ヘッドフォンからは大音量のディスコサウンド！思う存分、踊りの空間をエンジョイ！ただし、マジックミラーなので、周りからは丸見えなのをお忘れなく・・・。