乳がんの患者数は年々増加傾向にあります。特に40歳から50歳代で急激に増えています。さらに、東京都は乳がん死亡率が第一位・・・。平成17年度、1125名もの方が乳がんで亡くなっています。乳がんの初期症状は、ほとんど現れません。そのため気づかずに放置しておくと、がん細胞は、肝臓や肺、骨などに転移し全身を蝕み死に至らしめます。大事なのは自己チェックと、定期的な検診を受けることです。

乳腺の中に出来る悪性の腫瘍・乳がん。乳がんは唯一自分で発見できるがんだとも言われています。自己チェックのポイント｢見る｣は、乳房にひきつれがないか、くぼみはないか、また片方だけ膨らんでいないかを確かめましょう。また｢さわる｣は、入浴時に石鹸などをつけ、｢の｣の字を書くように乳房全体をチェックし、しこりがないかを確かめます。また｢しぼる｣は、乳首から異常な分泌物が出ないかをチェックします。

乳がんの治療には早期発見が何より大切。自治体などで検診を行っていますが、その受診率は東京都ではわずか８％。乳がんは早期に発見し、治療すれば90％以上が治るがんなのです。自己検診などでわからないシコリも、現在は画像による検査が発達しています。その画像検診を行うのがマンモグラフィ。乳房専用のＸ線撮影装置です。圧迫板に乳房をのせ、薄く平にし、内部にしこりがないかを撮影します。ほんの数ミリのがんのもとがある状態でも、マンモグラフィだけが発見できる場合もあります。一方、乳腺が張っている若い女性や、妊娠中の方はエコーによる検査が行われる場合があります。