070730 東京“水”物語

２００７年　７月３０日（月）　放送分

きく姫、多摩川兄弟に出会った

東京の水について特集する今週の東京サイト、まず初めに訪れたのは、多くの水にちなんだ史跡が残る羽村市です。ここで「玉川兄弟」を求めて周辺散策。兄弟によって築かれた玉川上水は、今もなお美しい景観で私たちの役に立っています。

1652年、土木工事業者だった、兄・庄右衛門と弟・清右衛門は、多摩川に堰を築き、羽村から四谷までの上水工事を始めました。実に43キロもの距離を、わずか8ヶ月で完成させた、とも言われています。それが現在も残る｢玉川上水｣。今も水道水に使われる玉川上水。その歴史的価値と美しい景観から、国の史跡に指定されています。地元・羽村市では、兄弟饅頭が発売されていました。

２００７年　７月３１日（火）　放送分

水道水源林

「水道水源林」とは、山に振った雨を地中に蓄え、土砂防ぎ、水質を安定させるためのものです。森林伐採などで荒れていた山を100年以上の歳月をかけて、現在の緑豊かな姿にしました。都の管理外・民間の山では、ボランティア団体が保全活動を行い、山を守っています。

水道水源林はその土壌に水を蓄え、沢や湧き水に安定した水を流します。また、木々の根が土砂崩れを防ぎ、ふかふかの落ち葉に住む微生物が水を浄化する作用もあるのです。これが森が｢緑のダム｣とも呼ばれる理由です。｢多摩川水源森林隊｣は、荒れた山の保全活動をするボランティア団体。年間を通じ、山の回復に努めています。緑豊かな自然と美しい水を守る作業。それは一度きりのものではありません。一度人の手を加えざるをえなかった森は、必ず人間の手で、育てていくことが必要になるそうです。

２００７年　８月１日（水）　放送分

知ってビックリ！小河内ダム

私たち都民のがめ小河内ダムは、水道専用としては日本最大級のダムです。今年、竣工50周年を迎える小河内ダムでは特別イベントとして内部見学を開催します。ダムの周辺には｢むかしみち｣と呼ばれる癒しの小道もありました。

標高530m、緑豊かな奥多摩に位置する小河内ダム。貯水量は東京ドームの150杯分、周囲の長さは約45Km、水深は100m以上、日本最大級の水道専用ダムです。ダム本体には160万立方メートル、東京ドーム約1.4杯分のコンクリートが使われています。その高さは149m、長さは353mにも及びます。ダムの中は常に、水底の温度の影響で常に10度。そんなダムの内部は当時のままです。50年経った今も、当時のままのつるつるのコンクリート。この通路の長さを全部合わせると2キロもあるそうです。