今週のテーマ

最新・水害対策

2006年 6月12日(月) 放送分


都市型水害の恐怖

雨の降ることの多い、この梅雨の季節。東京ではヒートアイランド現象によるものとも考えられる局地的な集中豪雨も起きています。そこで今週は東京都の水害対策についてお伝えしていきます。都庁で都市型水害の特徴をお聞きしました。

都市化が進んだ東京の地面の多くは、アスファルトやコンクリートで覆われています。つまり短時間で多くの雨が降った場合、雨が地面にしみ込まず、下水道や、川に一気に流れ込みます。また東京都西部は山地により、土砂災害の危険があり、武蔵野台地周辺では、中小河川が多く流れているために、こららの川の氾濫の危険があります。そして、都心部では、上記のような理由から、雨が一気に地下鉄などに流れ込んでしまう危険があります。これらを防ぐために東京都ではいろいろな対策を実施しています。


 



2006年 6月13日(火) 放送分


備えあれば・・・

昨年9月、東京を大規模な集中豪雨が襲いました。アスファルトや建物で覆われた東京では、雨水が地下にしみ込まず多くの道路が冠水。また神田川の支流が氾濫し多くの家に被害がでました。そんな河川の氾濫を防ぐためにつくられた新しい地下調節地を紹介します。

今までにも氾濫の被害が出ていた神田川の支流。その対策として、東京都では地価調整池を整備しています。ここは環状七号線の地下にある「地下調整池」。まさに巨大なトンネルです。この調整池は、神田川、善福寺川、妙正寺川と交差して作られていて、それぞれの川から増水した水を取り込む施設です。その貯留量は、小学校の25メートルプールのなんと1800杯分!神田川の水を取り込む施設は以前から完成していたのですが、善福寺川からの取水施設が昨年の集中豪雨後に完成。今年は被害の緩和が見込まれます。また、来年には妙正寺川からの取水も開始されます。

 




2006年 6月14日(水) 放送分


河川の氾濫防止
今日、姫が訪れるのは神田川。アスファルトに覆われた東京では、地中に雨がしみ込まず、川に一気に流れ込むため、大雨の度に甚大な被害をだしてきました。しかし、現在は分水路や護岸の整備が進み、周辺の水害は少なくなってきています。

一昔前は暴れ川ともよばれた神田川。その神田川の氾濫を防ぐため、日頃の点検もかかせません。亀裂などで傷んだ護岸は、増水した水の勢いに負けて崩れてしまう恐れがあるからです。姫は神田川を船からチェックしているときに、緑の葉に覆われた、不思議なトンネルを発見。実はここは分水路の入り口です。神田川だけだと、洪水で溢れてしまうのが心配です。そこで、別ルートを作り、水を流す。いわゆるバイパスの役目をしています。この分水路が完成したことにより、神田川が溢れることは少なくなりました。




2006年 6月15日(木) 放送分

高潮をブロック!

台風の影響などで起こる水害に高潮があります。そして、隅田川周辺ではその被害が心配されています。そこで、その対策につくられたスーパー堤防。普段は、水に親しむ空間としても利用されています。

昨年、大型のハリケーン「カトリーナ」がアメリカ南部に高潮で甚大な被害をもたらしたことは、記憶に新しいと思います。高潮とは、台風が接近して気圧が低くなると海面が以上に上昇する気象現象です。実は東京東部も、この高潮の被害が懸念される地域なのです。そこで築かれたのが「スーパー堤防」。スーパー堤防とは、従来のコンクリートむき出しの堤防ではなく、地面自体を盛り土で高くし、その上に公園や建物を建てるというもの。堤防の役目と共に「まちづくり」を整備、「水辺の空間を活かしたまちづくり」が実現、都民の憩いの場所ともなっています。




2006年 6月16日(金) 放送分



土砂崩れを防ぐ

雨による災害は、河川の氾濫や高潮だけではありません。山間部には、大雨による土砂災害の危険が潜みます。そんな土砂災害を防ぐために、東京都では土砂をせき止める砂防ダムを各地に建設しています。

山の上なら水害とは無関係?。いいえ、そんな事はありません。雨による被害は、河川の氾濫や高潮ばかりでなく、山間部では土砂災害となってあらわれます。都内の山林は、最近、管理する人が少なくなり、荒廃し山肌が現れているところなども見られるようになりました。こうした箇所は土砂が崩れ易く下流に流れていく危険性があります。画像は、八王子市にある力石沢の砂防ダム。この山の上は急斜面な上に、大雨が降ると土石流の危険があります。さらに、この下流には約40戸の民家があります。そこで建設されたのが、都内でも最大級のこの砂防ダムなのです。







 




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