今週のテーマ

救急救命



2006年 3月6日(月) 放送分


救急活動の現状

東京で、救急業務が始まってから、今年で70年。長年にわたって、都民の生命を守ってきました。そんな救急業務も時代と共に変化しています。今年の4月からは、救急救命士の処置範囲がさらに拡大します。

一日に約2,000件。なんと45秒に1回の割合で出動する救急車。救急車の到着を早めるために、GPSの搭載や、消防隊との連携などと、いろいろな対策が行われています。そして、今年の4月1日からは、救急救命士の処置範囲が拡大し、救急車内での、薬剤の投与が可能になりました。今までは、医師にしか投与できなかった薬剤が現場で使えるということで、更なる救命効果の向上が期待されています。






2006年 3月7日(火) 放送分


大切な応急手当

救急車到着までの平均時間は、昨年で6分30秒。出動件数の増加や交通渋滞などに伴い、到着までの時間が伸びているのが現状。ここ5年で、なんと1分も伸びています。そんな現状を受け、重要になってきているのが、そばにいる人の応急手当なのです。

応急手当の重要性のあらわしているのがこちらのグラフ。心臓停止・呼吸停止などの経過時間と死亡率の関係を示したものです。ほんの数分の放置で、死亡率が50%になることがこのグラフからもわかります。そこで、必要になるのが応急処置。意識の確認、気道確保、人工呼吸などの応急処置が、傷病者の生存率を高めます。応急処置の方法は東京消防庁のホームページに詳しく説明されています。ぜひご覧になってみてください。いざというときに、あなたの大切な人の命を救うことが出来るかもしれません。



東京消防庁ホームページ〈倒れている人を見たら〉

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/life01-2.html





2006年 3月8日(水) 放送分


新発明!AED
最近増えている心臓突然死の多くは、心臓の痙攣による発作。最も効果的な手当は、心臓マッサージでも回復しない場合に使われるAED。心臓に電気ショックを与える器具で、昨年7月から一般の人でも使用できるようになりました。

AEDとは(自動体外式除細動器)の事。電気ショックが必要な心臓の状態を判断できる心臓電気ショックの救急器具です。医療知識を持たない私達には関係ないと思いきや、昨年の7月から、一般の人でも使用できるようになりました。蓋をあけて、電源ボタンを押したら、アナウンスが流れるので、それにしたがって操作をします。具体的には、電極を右肩と左わき腹の2カ所にはり、電気をながして心臓にショックを与え、傷病者の意識を回復させるのです。機械が、指示や判断を行うので、医学知識をもたない私達でも使用することができます。こうしたAEDが徐々に人の集まるところに設置されるようになってきました。






2006年 3月9日(木) 放送分

命の尊さを学ぼう!

救急車到着までに重要になるのが「バイスタンダー」と呼ばれる、付近にいた人による応急手当。都立葛飾商業高校では、応急手当の実習を行う「命の尊さ講座」を、2年生の生徒達が受講しています。

救急車到着までの数分の空白は、救命率をアップさせるのに重要な時間。そこで救世主となるのが、けが人や急病者が発生した際に、その付近にいた人”バイスタンダー”。今回、取材したのは都立葛飾商業高校の「命の講座」。中には初めて人命救急を学ぶという生徒もいました。最初は尻込みしていた生徒も、徐々に真剣な表情に・・・。彼らは、自分達にも出来ることがあると、気づきはじめたようです。現場での応急手当全般、バイスタンダーの大切さを真剣に学ぶ彼らの姿が、とてもたくましく見えました。生徒達は、応急手当のやり方だけでなく、バイスタンダーに必要な、他人への思いやりも学んだようです。





2006年 3月10日(金) 放送分



強い味方!民間救急

救急車の出動が増加している今、問題の緩和のため民間の救急車が昨年から始まりました。都内の59の事業所から現場に近いものを選んで、救急車同様に病院まで、安全に運んでくれます。

東京民間救急コールセンターでは、緊急ではないけれども、病院に通院したり、転院されたりする場合の搬送可能な交通手段の案内を行っています。その一つが、ストレッチャーや車椅子が必要な方のための民間救急車。そして、もう一つが、昨年9月から始まった「サポートCab」。こちらは、一見普通のタクシーですが、ごらんのマークがついています。このタクシーには、人工呼吸用マスクなどが整備され、乗務員も救命の技能講習を受けた人。気になる料金も、通常のタクシーと同じ金額で利用できます。

東京民間救急コールセンター

0570-039-099
受付時間:24時間年中無休







 




バックナンバー一覧(2010年4月以前)へ戻る

トップページへ

Copyright(C) tv asahi All Rights Reserved