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#683(2017.5.20 OA)

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プリンが食べたいかな

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藤木直人さんをお迎えして
全国の学生が熱い想いで作った!
絶品ご当地グルメ&お取り寄せを一挙紹介!!

ゲストに藤木直人さん(2回目のご登場!)をお迎えした今週のスマステーション。特集は「全国の学生が熱い想いで作った!絶品ご当地グルメ&お取り寄せベストセレクション」をお送りしました。
地元のものを使って商品開発をしている高校生や大学生が作った、話題のご当地グルメをご紹介した今回の特集。そこには、地元を愛する学生たちの熱い想いがつまっていました。高知県の東北部、多くを山林に囲まれた香美(かみ)市にある高知県立山田高等学校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「高校三年生の山田まん」。山田まんを手掛けたのは、2015年当時3年生だった商業科の生徒17名。香美市では過疎化が進み、人口が年々減少。お店も閉店が相次ぎました。そんな町の住民から、この商業科にある要望がありました。それは、「ここには銘菓がないから、手土産に持って行けるようなお菓子を作ってもらいたい」というもの。実は、この地域にはかつて「うぐいす饅頭」という地元自慢の銘菓があり、「地域の方からは『饅頭を復活させてや』という意見もあった」(商業科・前田賀代先生)といいます。そこで生徒たちは、高知で有名な老舗和菓子店である「青柳」に協力を依頼。地元の名物であるショウガを使い、その香りと食感を存分に楽しめるよう、白餡の中に細かく刻んで入れることに。さらに、食べられる「竹炭」を皮生地に練り込みました。こうして出来上がった山田まんは、評判が評判を呼び、昨年、ANA国際線のビジネスクラスの機内食でも提供され話題となりました。京都市にある京都府立桂高等学校は、全国にわずか203校しかない文部科学省指定の「スーパーサイエンスハイスクール」。スーパーサイエンスハイスクールとは科学に特化した学校のことで、桂高校ではバイオテクノロジーによる新品種の開発や希少植物の保護など、普通の高校では体験できない授業を行っています。そんな桂高校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「京伝統野菜ピクルス」です。この京伝統野菜ピクルスを作ったのが、「京の伝統野菜を守る研究班」。この商品を作った髙橋和奏さんは、「この班に入りたくてこの学校に来たという感じ」と思いを語ります。というのも、彼女の父親は、京都で4店舗の飲食店を経営。将来、その跡を継ぐために、伝統の京野菜の事を今から学んでおきたいと、この研究班目当てで桂高校に入学したのです。そんな髙橋さんが所属する研究班が、より京野菜を知ってもらうために考え出したのが、ピクルスでした。「ぬか漬けに比べると塩分が控えめで、健康面を気にされる女性にも食べやすいのでピクルスにしました」と髙橋さん。大阪にあるピクルス専門店の協力のもと、学校の畑で栽培した京野菜をピクルスにしたのです。京伝統野菜ピクルス 焼き九条ねぎのピクルス(和風醤油)」は、九条ねぎをバーナーで炙って甘さを引き出し、お酢と醤油、さらに昆布だしやかつおだしなどをブレンドした特製の和風醤油ダシに1日漬けます。そして、九条ねぎ特有の内側にある甘いネギの餡を感じられるように太めにカットし、瓶詰したら完成です。「酸味がほどよい!」と藤木さんも絶賛されていました。ほか番組では、水戸市にある大成女子高等学校の生徒たちが作った「ほしいもグラノーラ」、千葉県立銚子商業高等学校の生徒たちが作った「銚子キャベツメロンパン」などもご紹介しました!!
次回5月27日の放送は、「1万円以下で泊まれる!アイデアホテル&宿」をお送りします。ゲストは、タカアンドトシのおふたりです。お楽しみに!!

5月23日(火)まで、新宿・髙島屋で開催中のある催しに多くの人が殺到しました。それが全国の学校が作ったグルメを一同に集めた、第10回「大学は美味しい!!」フェアなのです。そう、全国には、高校や大学を中心に地元のものを使って商品開発をしている学校がたくさんあり、数多くの大ヒットも生まれているのです。そこでスマステーションでは、学生たちが熱い想いで作った絶品ご当地グルメやお取り寄せグルメを一挙紹介します!


SmaSTATION!!特別企画
全国の学生が熱い想いで作った!
絶品ご当地グルメ&お取り寄せ ベストセレクション


セレクション(1)
銘菓がない地元に新しい手土産を!
生姜と炭が入った絶品和スイーツ!
「高校三年生の山田まん」(540円)

高知県の東北部、多くを山林に囲まれた香美(かみ)市にある高知県立山田高等学校。創立76年、普通科と商業科を併設した香美市唯一の高校です。そんな山田高等学校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「高校三年生の山田まん」。2016年3月に高知龍馬空港などで販売されると、わずか半年で4万袋以上を売り上げる異例の大ヒット!今や、高知を代表するご当地グルメとなっているのです。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?山田まんを手掛けたのは、2015年当時3年生だった商業科の生徒17名。香美市では過疎化が進み、人口が年々減少。お店も閉店が相次ぎ、町の中心地もいわゆるシャッター商店街に。そんな町の住民から、この商業科にある要望がありました。それは、「ここには銘菓がないから、手土産に持って行けるようなお菓子を作ってもらいたい」というもの。実は、この地域にはかつて「うぐいす饅頭」という地元自慢の銘菓があり、「地域の方からは『饅頭を復活させてや』という意見もあった」(商業科・前田賀代先生)といいます。そこで、17名の生徒が商品開発に乗り出しました。まずは、高知で有名な老舗和菓子店である「青柳」に協力を依頼。地元の名物であるショウガを使い、その香りと食感を存分に楽しめるように、白餡の中に細かく刻んで入れることに。さらに、もうひとつ、生徒たちがこだわったものがありました。それが男子生徒が発案した「炭」です。高知県は、和歌山県や宮崎県と並ぶ備長炭の三大産地のひとつ。そこで彼らは、食べられる「竹炭」を皮生地に練り込むことに。高校生たちが考えた商品説明文にも「普通の色じゃ、面白くない。黒でショウガ」と、生徒たちのこだわりが見受けられます。こうして出来上がったのが、郷土愛溢れる「高校三年生の山田まん」。これを地元のスーパーや道の駅で販売したところ大反響!評判が評判を呼び、あるところで提供されるまでに。それはなんとビジネスクラスの機内食!昨年、ANA国際線のビジネスクラスの機内食で提供され大きな話題となったのです(※現在は提供されていません)。東京では、銀座にある高知県のアンテナショップ「まるごと高知」でも購入できます。




セレクション(2)
魅力度ランキング最下位はもうイヤ…
女子高生が干し芋をおしゃれなグラノーラに!
「ほしいもグラノーラ」(540円)

茨城県・水戸市にある大成女子高等学校。普通科と家政科、そして看護科の3つの学科があるこちらの学校は、108年前の明治42年に創立した歴史ある女子高。そんな大成女子高等学校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「ほしいもグラノーラ」です。この商品は、地元のホテルの朝食として出され好評を得たほか、学校の最寄りの勝田駅にあるカフェでも販売され、地元の新定番となっています。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?作ったのは、2015年に普通科の女子18人で結成した「探究部地域デザイン班」。彼女たちには、あるひとつの思いがありました。それは、当時茨城県が全国魅力度ランキングで3年連続の最下位に沈んでいたこと。どうにか地元の魅力を伝えたい…そんな茨城大好きな生徒たちが集結したのです。部長だった小島奈々さんは、「3年連続のランキングを見たときは、やっぱりな、と思ったし、くやしいな、とも思いました。どうにかしたいと思いました」と当時を振り返ります。そこで、茨城が全国に誇るものはないか調べてみたところ、「ほしいも」が生産量全国1位で、しかも国内シェア80%を占めていることを知りました。そこで、ほしいもに関するイメージをアンケート調査。しかし、当時の最年少メンバーで現在3年生の中山紗希さんが「ベタベタだったり、地味だったりネガティブなイメージ」だったと明かすように、干し芋のイメージは決して良くはなかったのです。そこで、彼女たちは、そのイメージを覆すべくある商品を考え出しました。当時、彼女たちが作った企画書によると、「ベタベタ、地味」という干し芋のイメージを「さわやか、おしゃれに」変えたいとあります。そこで思いついたのが、グラノーラ。彼女たちが作ったのは、その名も「ほしいもグラノーラ」でした。グラノーラとは、玄米や小麦などの穀物にシロップを混ぜて焼き上げた、朝食にぴったりの大人気フード。これに、細かく刻んだ干し芋を合わせて食べようというもの。そして、およそ2年の開発期間を経て、干し芋とも相性がいいドライアップル入りのグラノーラ「ほしいもグラノーラ りんご」(540円)と、グラノーラが身近ではない年配層や男性層にも食べてもらえるように、おかゆなどに入れて、おかずとしても楽しめる味噌味の和風グラノーラ「ほしいもグラノーラ 味噌」(540円)を完成させたのです。「『ほしいもグラノーラ』を食べてもらうことによって、茨城のイメージアップにつながってくれたらいいな、と思ってます!」と彼女たちは話します。




セレクション(3)
学生生活の思い出が詰まった
キャベツたっぷりご当地メロンパン!
「銚子キャベツメロンパン」(200円)

関東平野の最東端・銚子市にある千葉県立銚子商業高等学校は、今から117年前の、明治33年創立、商業科、情報処理科、海洋科の3つのコースがある千葉県有数の伝統校。そんな銚子商業高校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「銚子キャベツメロンパン」です。実はこれ、銚子電鉄で車内販売されていて、異例の大ヒットを続けているほか、銚子市のふるさと納税の返礼品にもなった今や銚子を代表するご当地グルメなのです。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?作ったメンバーは、商業科の4人。商業科の3年生には毎年恒例の授業があります。それは、グループに分かれて、銚子の新名物の商品を開発するというもの。4人のうちのひとり、林朋宏くんは、どんなものを作ろうか、ずっと頭を悩ませていました。林君にとって、銚子といえば、切っても切り離せないものがあります。それは、3年間通う通学路の両側に広がるキャベツ畑。銚子市は、1年を通して温暖な気候で、キャベツ栽培が盛ん。銚子商業高等学校の周りには、多くのキャベツ農家があり、「灯台キャベツ」という、甘さとみずみずしさが特徴のブランドキャベツを栽培しているのです。「名産を使わないと銚子を盛り上げる意味があまりない。だからキャベツは絶対に使いたかった」という林くんは、地元のパン屋さんに協力をあおぎ、キャベツをふんだんに使ったメロンパンを作ってみたのですが、パサパサになってしまったり、失敗続き。そんな時、メンバーのひとりの女子が「パン生地に、カスタードクリーム入れたらどうなるの?」と発案。試してみたところ、劇的に美味しくなったのです!キャベツを感じつつ、パン生地もクリームのおかげでしっとりと焼き上がり、今までにない新感覚のメロンパンが完成。砂糖でキャベツの葉脈を描いたカワイイ見た目も好評で、東京駅直結の商業施設「KITTE(キッテ)」で行われた販売会では、2日間で1000個が完売。今は、銚子電鉄の駅や車内などで買うことができ、人気となっています。 ※車内販売は土日のみ




セレクション(4)
伝統の京野菜を守りぬく生徒たちが作る
「京伝統野菜ピクルス」(756円)

京都市にある京都府立桂高等学校。こちらは、全国にわずか203校しかない文部科学省指定の「スーパーサイエンスハイスクール」。スーパーサイエンスハイスクールとは、本来、高校のカリキュラムにはない科学技術や研究開発を行う、科学に特化した学校のことで、桂高校では、バイオテクノロジーによる新品種の開発や希少植物の保護など、普通の高校では体験できない授業を行っています。そんなスーパーサイエンスハイスクールである桂高校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「京伝統野菜ピクルス」。この商品は、大阪駅直結の商業施設ルクア イーレにあるお店で常に品薄状態が続く大ヒット商品となっています。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?この桂高校、大学のような研究室スタイルの授業があり、2年間、班単位でひとつの研究に取り組みます。その班のひとつで、この京伝統野菜ピクルスを作ったのが、「京の伝統野菜を守る研究班」。この商品を作った中心人物、髙橋和奏さんは、「この班に入りたくてこの学校に来たという感じ」と思いを語ります。というのも、彼女の父親は、京都で4店舗の飲食店を経営。将来、その跡を継ぐために、伝統の京野菜の事を今から学んでおきたいと、この研究班目当てで桂高校に入学したのです。そんな髙橋さんが所属する研究班が、より京野菜を知ってもらうために考え出したのが、ピクルス。「ぬか漬けに比べると塩分が控えめで、健康面を気にされる女性にも食べやすいのでピクルスにしました」と髙橋さん。大阪にあるピクルス専門店の協力のもと、学校の畑で栽培した京野菜をピクルスにしたのです。それが「京伝統野菜ピクルス 焼き九条ねぎのピクルス(和風醤油)」、「京伝統野菜ピクルス 大根ミックスピクルス(梅酢)」、「京伝統野菜ピクルス 金時にんじんのピクルス(レモン)」です。その作り方は、九条ねぎは、まずバーナーで炙ります。こうすることで、九条ねぎが持つ甘さを最大限に引き出すのです。これを、お酢と醤油、さらに昆布だしやかつおだしなどをブレンドした特製の和風醤油ダシに1日漬けます。そして、九条ねぎ特有の、内側にある甘いネギの餡を感じられるように太めにカットし、瓶詰したら完成です。もちろん、そのまま食べても美味しいですが、「九条ねぎだと炒飯に入れていただいてもおいしく食べられるんじゃないかなと思います」と髙橋さんはいいます。




セレクション(5)
郷土料理「おっきりこみ」を未来に遺したい!
逆転の発想で小龍包風に!
「小切古味(おっきりこみ)」(12個入 1,080円)

群馬県前橋市にある共愛学園前橋国際大学は、海外研修や地元企業との交流など体験型授業が充実した学校。そんな共愛学園前橋国際大学の学生が作った絶品お取り寄せグルメが「小切古味」です。大学生が考えたこの商品を地元メーカーが販売したところ、わずか1ヵ月で、最初に用意した分量を完売。大好評を得ました。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?作ったのは、国際社会学部の学生5人。この学部では、バーチャルカンパニーという講義があり、学生たちが社長や社員となって架空の会社を運営して企業経営を学ぶのです。ただし架空の会社とはいえ、実際に地元企業にアイデアを持ち込み、商品を開発・販売するという取り組みを行なっていて、その昨年のテーマが「地元群馬にある素材を生かした商品開発」でした。このチームの社長に立候補したのは工藤龍廣くん。メンバー全員が群馬県出身。どんな群馬グルメをベースにするか話し合ったところ、全員の口から、小学校の給食でも食べたというある郷土料理の名前が出ました。それが、「おっきりこみ」だったのです。おっきりこみとは、太く平たい麺と野菜がたっぷり入ったほうとうのような群馬の郷土料理。このおっきりこみが群馬県に広まった理由のひとつが、働く女性が忙しいなかでも手軽に作れて栄養もしっかりととれるから、と言われていて、群馬県が誇る世界遺産の「富岡製糸場」に関係する女性たちもおっきりこみをよく作って食べていたと言われています。その当時以降、学生5人が小学生の時の給食にも出されるほど、群馬県民にとってのソウルフードとなったのです。ところが、「実際、群馬県庁に行って話をうかがった際に、『(最近は)食べられなくなってきている』という話を聞いて…」と工藤くんも言う変化が。群馬の歴史が詰まった郷土料理を絶やしたくない、という思いから、おっきりこみをより手軽に食べられるよう、アイデアを加えることに。一体、どんなアイデアだったのでしょうか?彼らが企画を持ち込んだ製造メーカー「みまつ食品」の古澤篤志さんは「驚きましたね。本当に学生らしいというか。我々でも思いつかないような発想でした」と振り返ります。実は、麺と具でできているおっきりこみを、具を麺で包んで「小籠包」風にしたのです。その作り方は、具は伝統的なおっきりこみの様に、白菜やゴボウ、ニンジンなどの野菜のみ。これに、味噌を2回に分けて入れ、濃いめに味付け。最後に、おっきりこみの幅広いうどんのように食べ応えがあるよう厚めに作った皮に中の具を包めば完成。食べる時は、お湯で5分ゆでるだけ。麺ではなく、麺の生地で具を包んでいるという形状にも関わらず、口の中に入れると…もう、それはおっきりこみなのです。手軽に郷土料理が食べられると、年配の方にも好評です!




セレクション(6)
80年以上、高校生が守り続ける
地元の危機を救った絶品ごはんの友!
「更生之素」(250円)※校内での販売価格

鹿児島県北部、伊佐市にある鹿児島県立伊佐農林高等学校。こちらは、103年前の大正3年に創立。農業や林業の実践的な技術を学べる歴史ある農業高校。そんな伊佐農林高等学校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「更生之素」です。この商品は、地元のスーパーで販売されるのはもちろん、お取り寄せもでき、年間3万個も売れる大ヒット商品!グルメらしからぬネーミングですが、そこにはある物語があったのです。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?作っているのは、農林技術科の生徒たち。授業の一環で作っているという更生之素の中身は…豚味噌!豚肉と味噌などを甘辛く煮た、鹿児島の伝統的な家庭料理なのです。この更生之素の歴史は古く、誕生は今から80年以上前に遡ります。当時、地元では、豚の飼育を行っていたのですが、1929年、世界恐慌という未曾有の危機が。世界的不況のあおりを受け、豚肉の価格が大暴落。小さな農村であるこの地は大打撃を受けたのです。そこで立ち上がったのが、伊佐農林高校の当時の教師、桑幡元長先生。豚をそのまま出荷するのではなく、加工することを提案。この豚味噌を開発したのです。農村経済の更生、建て直しのため、という思いで「更生之素」と名付けられたのです。これが、全国農学校作品展で銀牌(ぎんぱい)を受賞し商標登録。村に潤いをもたらしました。その伝統を今に受け継ぐべく、代々、伊佐農林高校の生徒たちが作り続けているのです。「しっかり先輩たちが受け継いできたバトンを次につなげていくことが大事」と生徒さん。あつあつのご飯に乗せると、黒豚の脂の旨みがしみだし、ご飯が何杯でも行けちゃう絶品です!




セレクション(7)
地元・道の駅を救え!
調理実習で生まれた濃厚滑らかプリン!!
「のべがくプリン」(280円)

宮崎県北部・延岡市にある延岡学園高等学校。この学校は、普通科と調理科の2つの学科があり、調理科では、日本料理からスイーツなど様々な料理を実習で学び、卒業と同時に調理師免許を取得できるのです。そんな延岡学園高等学校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「のべがくプリン」。この商品、延岡市にある「道の駅 北川はゆま」で販売されていて、1日多い日で500個も売れる道の駅の看板商品です。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?作ったのは、今から4年前、当時3年生だった調理科の生徒5人。商品開発を依頼してきたのは、地元の道の駅「北川はゆま」でした。実はこちら、当時、客足が伸び悩んでいて、どうしても看板商品が欲しかったのです。そこで、調理科のある延岡学園に商品開発を依頼したのです。時間的な余裕がなさそうだと察した生徒たちが思いついたのが、文化祭で人気だったプリン。それは、調理実習で何度も作り、毎年、文化祭で出して大人気を博していたものなのです。当時のリーダーだった後藤美香さんは、「私たちは何回も作ってきたので、高校生の私たちでもこんなの作れるんだぞとアピールしたかったのはありますね」と話します。見た目はシンプルながら、ポイントは、練乳を入れてなめらかにすること。このプリンの材料を、地元産のものに変え完成したのが、のべがくプリンなのです。文化祭では売れても、道の駅で通用するとは限りません。後藤さんたちの不安はぬぐえませんでした。ところが、販売を始めてみると、これが大ヒット!年間3万個以上も売れる大人気商品となったのです。




セレクション(8)
高校生なのに会社運営!?
生徒が製造・販売全てを手掛ける大ヒット魚醤!!
「最後の一滴」(100ml 840円)

新潟県の最西部、糸魚川市にある新潟県立海洋高等学校。こちらは、今から118年前の明治32年に創立された全国から生徒が集まる名門水産高校。その施設は、国内屈指の規模で、実習船や水深10メートルもある潜水用のプール、さらには養殖場まで完備。水産という分野のスペシャリストを育成しています。そんな海洋高校の生徒が作った絶品ご当地グルメが「最後の一滴」。様々な食べ物に合う魚醤として、地元の道の駅のほか、東京・表参道にあるアンテナショップなど県内外合わせて、実に90店舗以上で展開。月に年間3万本を売り上げている大ヒット商品なのです。そんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?実は、この高校には「食品研究部」という珍しい活動をするクラブがあります。その活動に同行してみると、部員のみなさんは、どこかに出かけていきます。やってきたのは食品加工工場のようなところ。なんと、ここで生徒たちが魚醤の製造から販売までをすべて行っているのです。しかも、ただの実習施設ではありません。「シーフードカンパニー能水(のうすい)商店」というれっきとした会社なのです。ここで作られる魚醤に使うのは、糸魚川市名物の鮭。この地は鮭が産卵のために戻ってくる場所として有名で、「いくら」を採取するのですが、産卵で力を使い果たした鮭の身は、やせ細っていて使い道がないと廃棄されていました。彼らは「もったいない」とそこに目をつけたのです。仕込みから発酵、瓶詰まですべてを8人の部員で行うのはもちろん、東京や海外などに営業に行くことも。「高校の時から外の社会と一緒のことができるので、とっても社会勉強になる部活だと思います」と生徒さんは言います。この魚醤は、脂が少ない鮭を使っているので、魚醤独特の匂いが少なく上品な味わい。卵かけご飯にかけたり、炒めものに入れると鮭の香ばしさとコクが広がってご飯が止まりません!




セレクション(9)
デザイン画から生まれた斬新な発想!
伝統野菜を使ったおむすびにつける新感覚ジャム!
「おむすびジャム」(530円)

新潟県・長岡市にある長岡造形大学。こちらは、デザインを専門とした公立大学でデザインに関する4つの学部では、地域や企業と連携したデザインプロジェクトを展開。そんな長岡造形大学の学生が作った絶品ご当地グルメが「おむすびジャム」。「おむすびジャム 神楽南蛮にんにく」、「おむすびジャム 枝豆オリーブ」、「おむすびジャム 巾着なすジンジャー」というバリエーションがあるそんなヒット商品をどうやって学生が作ったのでしょうか?作ったのは、2015年、当時3年生だった学生たち。プロダクトデザイン学科の金澤准教授が授業の一環として「長岡市名産の長岡野菜をプロモーションするアイデア」をデザインという観点から自由な発想で学生たちに募りました。すると、多くのデザイン画が集まったのですが、その中で一番目を引いたのがおむすびジャムだったのです。実はこれ、長岡野菜を使った、おむすびに合うジャムなのです。使われるのは、代表的な長岡野菜のひとつ、「神楽南蛮」という唐辛子。地元の人は、味噌で炒めたりして食べる肉厚でピリッとした爽やかな辛さが特徴の唐辛子なのですが、これをオリーブオイルやニンニクと一緒に炒めます。そして、醤油などを加え、煮込んだら、さらに粉チーズを加え、ペースト状に。これをおむすびにつけると、神楽南蛮の程よい辛さとニンニク、チーズが効いた新感覚おむすびに。使い勝手の良いジャムとして人気です!


若いアイデア

高校生や大学生たちが、地元への想いをこめて作り上げた絶品グルメの数々。素敵でしたよね。今回は、そうしたアイデアは、若い世代ならではの発想ゆえなのか、それとも…というお話です。「若さゆえのアイデアというか、ひらめきというか…が、とても大きかった今日の特集だと思うんですけど、それって本当なのかな?(笑)。ということは、そういう力は年を取ると薄れていく、ということなんですかね?どういうことなんだろうな、と思いました。凝り固まるんですかね?それこそ、鮭でしたっけ?やせ細って使い道がないからって廃棄していたものをあんな風に利用して魚醤を作って…。誰か大人が言い出しても良さそうなんだけど、それはもう『廃棄するもの』って決まっているからだったのか。それを使おうとするようなひと捻りを、いくつになっても思い浮かべられるような人間でいたいです。自分もそうでありたいとも思うけど、そういう若い才能とも一緒に仕事したいな、とも思っています」。


藤木直人さん
香取さんは「直さん」に違和感があったみたいです(笑)

お久しぶり2度目のスマステーションはいかがでしたか?

楽しかったです。ですが、いつ試食やクイズが来るか分からないので、ゆっくりVTRを見ている精神的余裕が…あまりなかった感じはありました(笑)。

特集は学生が作った「ご当地グルメやお取り寄せ」でした。「発想の自由さに驚いた」と話されていましたが、改めて特集をご覧になった感想を教えてください。

全国各地の学校でこういった取り組みをやっているんだということに驚きました。それが、ウィンウィンじゃないですけど、みんなにとっていいことになっているので素晴らしいと思いました。高校生で将来を見据えて、あんなにしっかりした考え方ができるんだという。香取さんも「コメントが大人っぽい」と言っていましたけど、学生さんにとってもいい経験になるし、彼らの発想でご当地の目玉商品ができたらその地方にとってもうれしいことでしょうし、しかも美味しい、となれば食べる人も幸せにできるわけですから。

前回出演された時はパンの特集で「試食でお腹がいっぱいになった」とおっしゃっていましたが、今回も試食があり、どれもしっかり召し上がってくださいましたね。

どれも美味しかったです。グラノーラは…普段、そんなおしゃれなものを食べないので、ほかのグラノーラと比べられなかったですが、美味しかったです。プリンも、スプーンですくった時はちょっとかためなんですけど、口どけはなめらかで、美味しかったですね。人件費がかからない分、材料の質を上げられるのかな、なんてことも思いました。そういう意味でもありがたい商品ですよね。それと、野菜のピクルスとかショウガを使ったお饅頭とか、魚醤とか、発想が学生とは思えない渋さがあるのも意外でした。

試食しなかったもので食べてみたかったものといえば?

味が想像できるものもできないものもありましたが、全部、食べてみたいと思いました。インパクトでいえば「更生之素」というネーミングが逆に斬新なご飯の友かな。考えたら、80年以上前に考えられたものなので当然ですが…。でも、これいいネーミングだから、ちょっとワルいコたちにプレゼントしてみたいよね(笑)。

オープニングで、「直さん」と呼びかけた香取さんとはいかがでしたか?

本番前に僕の呼び名の話をしていたんですよ。仲がいい人からは「直くん」とか「直さん」と呼ばれているので僕としては違和感がなかったんだけど、香取さん的に違和感があったみたいで、ああいう感じになりました(笑)。久しぶりの出演でしたけど、そんな話もしながら、リラックスして楽しい時間が過ごせました。

最後になりますが、7月7日から開幕します主演舞台「魔都夜曲」の見どころをお願いできますか?

僕の事務所の20周年記念の企画の舞台で、マイコさんのように(事務所)外から来てくださる方もいるんですけど、うちの事務所の役者(小西遼生、壮一帆、山西惇、村井國夫、橋本さとしら)がたくさん出ています。ジャズクラブを舞台にした音楽劇で、生バンドの演奏とシンガーの歌、そしてお芝居の両方が楽しめるという。舞台をたくさん作ってきた事務所だけあって、華やかなエンターテインメント作品になるんじゃないかな、と思っています。頑張ります!

音楽劇「魔都夜曲」
7月7日(金)〜29日(土) Bunkamuraシアターコクーン

音楽劇「魔都夜曲」
7月7日(金)〜29日(土)
Bunkamuraシアターコクーン


最近の若い方はしっかりされているんだなぁ、と感心しました。

全国の高校生や大学生が開発に携わったご当地グルメ特集。商品のレベルの高さはもちろん、みなさんの“しっかり度”に驚かされました。高校生の頃の私は、本当にボーっとしていて、社会を意識するようになったのは、大学4年で就職活動を始めた頃ですから、最近の若い方はしっかりされているんだなぁ、と感心してしまいました。特に、商業、海洋、農林、造形といった専門性の高い学校に進もうとされるのは、将来をより見据えてのことですものね。授業といっても、地元を盛り上げるために商品を考案、開発したり、企業に提案したり、すでに社会人のようでしたよね。地元のことをよく知るきっかけにもなって郷土愛も育まれ、生きた勉強ができるという。それで自分たちが作った商品が売れたり、みなさんに喜んでもらえたら、すごくうれしいですよね。ゲストの藤木直人さんもおっしゃっていましたが、若い方の発想は大人が思いつかないような自由で柔軟なもので素晴らしいと思いました。キャベツをパンに入れてみる、おにぎりにジャム、うどんを小籠包のように包んでしまうといった、発想やネーミングもいいな、と思いました。しかも、どれも美味しそうでした。藤木さんも絶賛されていたピクルス、干し芋のグラノーラ、プリンも気になりました。文科省が認定した科学に特化した「スーパーサイエンスハイスクール」があるのも知らなかったですし、今日は本当に勉強になりました。藤木さんはスタイルもよくて、たじろぐようなカッコよさでした(笑)。試食はしっかり召し上がっていらっしゃいましたが、普段から相当ストイックに努力されているのでは、とお見受けしました。そんな藤木さん主演の音楽劇「魔都夜曲」も楽しそう。早く台本が上がるといいですね(笑)。

地元の食材を使っているとか、それによって町が活性化してとか、すべてにおいていいですよね!

◆学生のみなさんが作ったご当地グルメ…そもそも、こういうシステムがあるんだな、と驚きました。最近、スマステの「ごはんの友」特集の時に、愛知県の高校生が実習で釣ったカツオを使った商品、というのがあって…。高校生が船の上で一本釣りしたものを加工して、というのを見たときに、「ああ、こういうことがあるんだな…」と思っていたら、まだまだこんなにたくさんの商品があって

◆すべてにおいていいですよね。地元の食材を使っているとか、それによって町が活性化して…とか。さらに、作っている高校生や大学生のみんなも、これからの未来に役立つ、大きなものがもらえるんじゃないかな。藤木さんもおっしゃってましたけど、目的を持ってそこに入った、という子たちだから、というのもあるのかな。ホントに、「いや、オレはぁ…」みたいな高校生が全然いなくて(笑)。伝統を受け継いでとか、スゴイなと思いました

◆中でも気になったのは「小切古味〜おっきりこみ〜」。群馬県でも食さなくなっていた郷土料理を大学生が復活させて…。これでもう、「おっきりこみってアレだ!」って思いましたからね(笑)。それによって名前も復活というか、郷土料理の「おっきりこみ」っていうのがあったんだな、ってわかったうえで、さらにこれからはアレが「おっきりこみ」になるんじゃないか、というのが面白い!元を知らないのに、あれが「おっきりこみ」って覚える感じが

◆「おむすびジャム」もいいですね。ネーミングもそうですし。何よりみなさん、楽しそうですよね。これが学校の授業だったら、スゴイ楽しいんじゃないかな、という気がしますね

◆藤木さんが2回目のご登場、というのは意外な感じがしました。3、4回な感じ?(笑)。いつでもすっきりカッコいいですね。試食も結構食べてくださって…。あの京野菜のピクルスは絶対お酒だと思ったら、やっぱりそうだって。また是非、遊びに来てほしいです!!